三泊四日秋田小旅行〜旅の終わりに

その昔の青函連絡船時代を含め、数十回ほどになる函館・青森航路だが、船上でブログアップするのは初めてだ。
なにより、背後のコンセントから電源取り放題というのがありがたい。
おかげでスマホもPCも思う存分に使うことができる。
時代だな。

船上で100V電源を使う
船上で電源使い放題 いい時代になった

大きな目標は達成できた

今回の小旅行には、来月予定しているミラノ旅行のウォーミングアップという意味合いもあった。

「旅行中に可能な限りのブログアップ」
「新カメラの操作に慣れること」
「GPSロガーとしてのスマホ操作習熟」
「上記テーマの問題点洗い出し」

以上が大きな目的だったが、目標はほぼ達成できた思う。
カメラの予備バッテリーが1個では足りないことが分かった。
モバイルバッテリーが非常に役立つもことも分かった。
Googleナビが、まれにフリーズすること、その場合、スマホを再起動すればレジュームすることも分かった。
予備ナビとしてガーミン必携であることも分かった。
画像ストレージとして、別途ポータブルHDDが必要だと分かった。
スマホのテザリングが絶大な効力を発揮する(今も船の上でテザリング中)ことも分かった。
というか、モバイルツールとして、スマホが如何に重要な存在か、完膚なきまでに思い知らされた。
ミラノについたら、早々にSIMカードを買うことにしよう。
来月の旅行に際して必要なテクニカルスキルの習熟と、問題点の洗い出しは、ほぼできたんじゃないかと思う。

そもそも、なぜ旅をするのか

もちろんスキルアップのために旅をするわけじゃない。
風景や箱物、乗り物を見て、撮って、記録してブログアップするために旅に出るわけじゃない。
旅する理由って、もっとメンタルなものだと思う。

今回の秋田小旅行は、ワタシ的にはノープランに近いものだった。
とにかく現地に行って、歩き回って、それから考えてみようと。

道中いろいろなことも考えた。

自分が抱えている問題。
家族が抱えている問題。
これまでの人生。
これからの人生。
自分はどうすべきなのか?
自分はどうしたいのか?

旅をしていると、煮詰まりそうになった心が、ふっと解放される瞬間を感じることがある。
”あ、今、肩のチカラが抜けた”。
なんだ、こんなことだったのか、と振り返ることが出来たりもする。
今回、そんな肩のチカラの幾ばくかを、津軽海峡に捨てることができた。
そんな気がする。

船と波
時間という海原を航跡を描きながら人という船は進む

総じて、いい旅だったと思う。

さて、もう少しで函館に着くようだ。
振り返りはもう少し続くが、とりあえず、今回の旅はここまで。
ひとまず、さようなら。

青森で出航を待っている

青森フェリーターミナル近くの半田屋。
久しぶりだ。
というか、最後に行ったのはン10年前の仙台。
ご無沙汰にもほどがある。
注文は日替わり提供丼280円と「ねばねばセット」、そして味噌汁、合計490円。
安いのか高いのか良く分からん。
相変わらずな半田屋である。

青森フェリーターミナル近くの半田屋
ン10年ぶりの半田屋は、相変わらず半田屋だった
日替わり提供280円のしらす丼とねばねばセット130円と味噌汁80円
しらす丼、ねばねばセット オクラと温泉玉子がダブル

青森までは結局高速を使った。
雨のせいかどうか分からないが、一般道の流れが悪く、あまっさえ、いたるところ工事中で、思ったように進んでくれない。
鷹ノ巣から20分ほど走ったところで、高速道経由ルートに変更。
雨足はそれほどでもなかったが、120km前後で走っていると、けっこう激しくフロントガラスを打つ。
おかげでワイパーを使わずに済んだが、燃費の低下は避けられない。
まあ、100kmほどの距離を1時間かからずに走り抜けることができたのだ。
高速料金1830円と、多少の燃料代アップはやむを得ない。

車載ナビとGoogle先生にルートをセット
道の駅たかのす 青森へのルートをセットする

と、書いたところで元妻から電話。
嫌な予感しかしないが、これもまた人生。
話を終えたらフェリーターミナルへ向かおう

秋田小旅行最終日 雨のスタート

雨の十三夜
雨の音で目がさめた朝 これから青森へと向かう

雨の音で目がさめた。
今は、さほどではないが、雨は小降りのまま。
ランニングはできそうもない。
ブログアップのあと、筋トレとストレッチ。
そのあと十三夜を発つ。

日本海回りでは時間がかかりすぎる。
予定を変更して内陸ルートで戻るとしよう。
その前に、まずは本日の朝食。

十三夜の朝食 これぞ日本の朝
十三夜の朝食 これぞ日本の朝
高野豆腐の煮物 塩味控えめ ほっこりする味付け
高野豆腐の煮物 塩味控えめ ほっこりする味付け

さようなら十三夜

与謝蕪村の句を記して銘木
玄関前の銘 与謝蕪村の句が記してある

宿を発ったのは9時20分頃。
内陸の一般道経由で、青森着はおよそ13時頃と予想。
一時小止みとなったものの、雨は降り止まず、アスファルトを黒く染めている。
フロントガラスの撥水コートが苦手とする、細かなシャワーのような雨。
鬱陶しいドライビングになるだろう。

さようなら十三夜、旅行好きの女将さん。
いや、若女将?それとも単に奥さん?
聞きそびれてしまったが、まあ、いいか。
もしかすると、また訪れることがあるかもしれない。
などと、益体もないことを思いつつ、雨にけぶる田んぼを、青森に向かって走り出した。
濡れそぼる稲穂の、生き生きとした、緑艶やかな姿が目に染みる。

濡れそぼる緑艶やかな稲穂
夏の終わりの濡れそぼる稲穂の緑艶やかに

今宵は十三夜

秋田から能代へ

秋田市中心部の「寛文五年堂秋田店」から、今宵の宿「民宿十三夜」へ向かう。
その時点で14時。
チェックインが16時だから、ちょっと早めに着くかも知れない。
念のために電話を入れることにする。
「すみません、ちょっと早めにチェックインできますか?」
「高速使うんですか?」
「いえ、一般道です。」
「それならちょうどいい頃に着くと思います。」
などとやりとり。
能代って、そんなに遠かったけ?
まあ、16時前到着は楽勝さ、
などと、お気楽に考えていたのだが。
能代は遠かったよ、山王高校。

1時間オーバーで今宵の宿へ

 

民宿十三夜と車
今宵の宿にやっと到着

甘かった。
羊羹に蜂蜜かけて砂糖をまぶしたくらいに甘かった。
距離はさほどではないのだが、とにかく交差点が多い。そもそも車の流れが遅い。
相変わらず車載ナビとGoogleナビは不仲だが、最後は一致するわけだし、Google先生一択で進むことにしたのだが、なんだかルートがマニアックすぎる。
抜け道・裏道・農道だらけ。
これ考えたやつ、絶対面白がってやってるだろう。
割と好きだけど、そういうの。
というわけで、可能な限り農道を進み。マックスバリュー能代北店に到着したのが16時。
ちょこっと買い物をして、そこから宿まで20分。
結局のところ、予定のおよそ1時間オーバーの到着となった。

1日二組だけの宿

到着早々感じたのは「十三夜」のロケーションとアコモデーションの「素晴らしさ」。
なんだかぶっ飛んでいる。
こんな場所、こんな建物で、よくぞ民宿経営を思いついたものだ。
周囲は田んぼ。
商店はない。
人影もない。
鳥が高らかにさえずりまくってる。

外観は普通に古びた民家だ。
どっしりしているが、古民家でございます、というほどの風格ではない。
かといって、頑張って設定しました、みたい妙なデザイン臭さもない。
そこ、少しはチカラ入れてみようよ、みたいな残念さがないわけでもないが、肩に力が入っていないのは悪いことじゃない…よね?
などと思いつつ、建物の中に足を踏み入れたのだが…、

民宿「十三夜」のホール?
民宿「十三夜」のホール? ホールだと思う
ホールからダイニングを眺める
ホールからダイニングを眺める 普通の家っぽい
ホールから見たダイニング
小津の映画や金田一ものに出てきそうな雰囲気

う〜ん、やっぱり、古さを狙っているのか、ただ古いのか良く分からない。
良く分からないが、この緩さ、居心地がいいことだけは確かなようだ。

好きか嫌いかで言えば好き、それもかなり

最初こそ、ちぐはぐさに戸惑ったが、正直、こんな雰囲気嫌いじゃない。
いや、リラックスというか、全身のチカラが抜けていく感じは相当にいい。
それに、実際のところ、宿としての機能も悪くない。
1日二組限定ということで、民宿でありながら、バス・トイレが専用。
共用だが、大きな冷蔵庫が使える。
部屋は広く、無線LANも完備。
電源も十分。
OAタップを置いている宿なんて他に知らない。
なんだか、民家の一室を借りて暮らしている感じで心地よい。
田んぼは平坦なので、ランニングにも、もってこいだし。
うん、良い宿をチョイスしたと思う。

十三夜の客室
十三夜の客室 けっこう広い
部屋にあったOAタップ
OAタップが置いてある こんな宿初めてだ

お値段以上それ以上の夕食

某ニトリ家具のキャッチは絶対信じないワタシだが、十三夜の食事はそれ以上の内容だった。
この料金で?大丈夫ですか?いいんですか?
などと思っても口にすることなく、食事を口にするのだが…。
失礼、夕飯ではなく夕餉と呼びべきでした。

民宿十三夜の夕餉
民宿十三夜の夕餉 このあとポークソテーも出てきた
山菜の煮物 これぞ東北といった味が嬉しい 椎茸と筍が美味かった
刺身盛り合わせ
刺身盛り合わせ サザエが季節を感じさせてくれる
ニシンの切り込み 美味
ニシンの切り込み 美味 酒が進むことといったら
カレイの煮付け 家庭の味の極み
カレイの煮付け 家庭の味の極み ほっこりする

写真を撮るのを忘れたが、このほかにもポークソテーが出てきた。
結構なボリュームだが、なにより味が良かった。
魅せるための料理ではなく、日々食べ続けるための料理、つまり家庭料理のまっとうな継承。
とはいえ、ひとつひとつけっこう手が込んでいる。
しつこいようですが、この宿泊料でこの内容。
本当にいいんですか?
お値段以上とかいっている某ニトリ家具に、十三夜の爪の垢を煎じて飲ませてあげたい。

今宵の酒がすすむこと

結局、食事をしながらビールもすすみ、女将さんとおしゃべりを楽しみ時間をすごしてしまう。
今宵のブログアップはお休みとしよう。

秋田といえば稲庭うどんですね

夏の秋田は暑いというイメージどおりに暑い。
曇っているのに30度とは。
そんなわけで、今、寛文五年堂秋田店で、「乾麺、生麺味比べ天ぷらセット」1675円税込を待っている。

稲庭うどんの名店 寛文五年堂の外観
寛文五年堂の外観 期待が高まる

寛文五年堂秋田店
住所:秋田県秋田市中通1-4-3 エリアなかいち 1F
http://www.kanbun5.jp/shop.php

東京で言えば大手町っぽいエリアの、複合ビル1F。
和風モダンというのか、非常に小洒落た店だ。

あっという間にオーダーの品が来て、あっという間に食べてしまった。
写真はあとでアップするとして、まずは評価と感想。

乾麺、生麺味比べ 1025円
乾麺、生麺味比べ 1025円

期待を裏切らないという安定感

もし、路地裏の片隅で見かけた薄汚れた暖簾の先で出会っていたら、感動の嵐だったとおもう。
これだけの舞台装置と洗練されたスタッフ(和装の女性)とシナリオであれば、期待というハードルは相当高い。
その期待を裏切らず、平然と、期待どおりの美味しさを、期待どおりのサービスと雰囲気で提供しているのだから、相当にレベルの高い店だと思う。
ネットの評判も悪くないし、店もそこそこに賑わっているし、だったら素直に美味いと言えばいいのだが…。
飲食ビジネスモデルの、なんだかよくできたソリューションという印象が強すぎて、味の感想に辿り着けない。
いけない、これではせっかくのウドンが伸びてしまう。
ワタシはうどんを食べに来たのだった。

食感は僅差で生麺>乾麺

手前が乾麺 奥が生麺
手前が乾麺 奥が生麺

まずうどんの感想。
コシを残しつつ、最後に優しくぷっつりと千切れる乾麺(平麺)と、最後までモッチリと歯ごたえのある生麺(やや太麺)。
けっこう違うというのが第一印象。
そもそも、あまりうどんを食べる習慣がないので、それ以上の違いはよくわからない。
うどん県の人にはゆゆしき問題なのかもしれないが。
ツユは、定番の薄口醤油ベースの所謂うどんつゆと、やや酸味のあるごまつゆの二種。
好みとしては、生麺とうどんつゆの組み合わせがベスト。
生麺とうどんつゆのカップルがそれに続く。
ごまつゆは、淡白なうどんに対し、やや個性が強すぎる印象。
口の中が、酸味とゴマの風味に占領されてしまう。
しゃぶしゃぶ風肉ウドンだったら断然こっちだ。
付け合わせは「いぶりがっこ」と「ひじきの煮物」と薬味。
普通に美味しい。

セット限定オプション 天ぷら盛り合わせ675円
セット限定オプション 天ぷら盛り合わせ675円

天ぷらは、実はオプション。
基本の味比べセット1025円に675円プラスで提供されるもの。
構成は、エビ2尾、オクラ、ヤングコーン、なす。
もちろん、揚げたてを提供してくれる。
オクラとナスが夏の雰囲気を醸し出している。
味は期待どおり。
エピは適度にプリッとしているし、オクラも、なすも美味しい。
衣も十分にサクッとしている。
このロケーション、この雰囲気の店で675円はサービスプライスだと思う。
思うのだが…。
食べ終えて、敷紙にべったりとついた油を見つめ、しみひとつ残すことのなかった昨日の天ぷらとの違いに、思わず考え込む。
シャキッとしていながら生じゃない、みずみずしいナス。ほとんど油を感じさせない超絶技巧。
ゆぽぽ山荘のそれが「天ぷら」だとしたら、今まで普通だった美味しいナスの天ぷらって一体?

ゆぽぽ山荘の天ぷら 超絶技巧の揚げ方
ゆぽぽ山荘の天ぷら 超絶技巧の揚げ方

などと、埒もないことを考えてしまったが、そもそも同じ土俵で語ることが間違っているのだ。
期待どおりの天ぷらであり普通に美味しい。
ただし、期待値というハードル上げ状態での「普通」だ。
相当にレベルが高いことだけは強調しておく。

うどん界のスタバ?

周りから漏れ聞こえてくる奥様方の会話。
スタンフォード大学がどうだらこうだら、モーツァルトとザルツブルグ音楽祭がどうだらこうだらなどなど、時間と金がなければ語れない言葉を聞いていると、なんだか高級住宅地のカフェにいるような錯覚に陥ってしまう。

寛文五年堂秋田店は、うどん界のスターバックス的存在なのだろうか。
うどんを極めるのではなく、うどんのあるオシャレな空間と時間を楽しむ。
その舞台装置として非常に良くできているし、支払った金額を裏切るアウトプットもない。
安心安定の普通を提供するちょっとハイソなうどんカフェ、というポジションが一番しっくりするような気がする。

とはいえ、「普通」を侮ってはいけない。
実はこれ、相当にレベルが高い「普通」なのである。
ジャイアンツの4番バッターが、求められている結果をきっちり出しているのだ。
それを普通だなどというのは、実は、アンタ何様?という話なのだが、あいにくワタシはお客様。
お客様は神様なのである。
ずっこいけど。

三日目の秋田は雲厚く

早朝、空は暗く、部屋は寒く。
山の中だよなぁ。
まずは一風呂あびるとしよう。

ゆぽぽ山荘の温泉風呂
源泉掛け流し 小さめだけどいいお湯
ゆぽぽ山荘の温泉風呂
緑を眺めながらのんびり湯に浸かる

昨日までとは打って変わった曇り空。
木々の間の空は灰色だ。
さて、今日はどいうルートを取ろう。
などと考えながら朝湯に浸かる。

朝食 シンプルにして十分 みずの味噌汁が殊更美味しい
朝食 シンプルにして十分 みずの味噌汁が殊更美味しい

朝食をすましたらブログアップ。
休みなのにいつもより働いてる気分だ。
荷物をまとめる前に、写真をまとめる。

押しても誰も出てこなかったベル
押しても誰も出てこなかったベル
ゆぽぽ山荘の食堂 山荘で一番立派な場所
ゆぽぽ山荘の食堂 山荘で一番立派な場所
ゆぽぽ山荘のフロント
ゆぽぽ山荘のフロント 左のチョコっと見えているのが女将さん

ワタシ以外の客は全て登山客。
ゆぽぽ山荘は、まじで山荘でした。
料理が素晴らしかったです。
お風呂も素敵でした。
女将さんが愉快すぎました。
いい思い出ありがとうございます。

ババヘラ そして本日の宿へ

15時に角館を出て、本日の宿に向かう。
ゆぽぽ山荘。
ひらがなで書くと「ゆぽぽさんそう」。
カタカナで書くと「ユポポサンソウ」。
ローマ字で書くと「YUPOPO-SANSO」。
妙な名前だ。

念願の遭遇

道中、出会いたかった二つに出会う。

一つは秋田新幹線。
超ローカル線な景色の中を、あの流麗な車体が、けっこうなスピードで走り去る。
その衝撃というか笑撃。
ありがとう秋田新幹線。
そしてもう一つは、言わずと知れたアレ。

人生初 生ババヘラとの遭遇

ババヘラ 感激の出会い
感激の出会いのババヘラ 200円税込
やらせに応じてくれたババヘラ
作るフリをお願いするたび、花びらを増やしてくれるババヘラ
晩夏にもよく似合うババヘラ
晩夏のババヘラ

バッチャのつくるババヘラは予想通りの味。
クリーミーさに乏しいミルクシャーベットという感じ。
アイスというより氷菓といったほうがいいか。
素朴で懐かしく、真夏の炎天下、木陰で涼を取るのに相応しい味。
なんだか、小さい頃に帰ったような気分だ。
ありがとうババヘラ。
いい思い出になりました。

ゆぽぽ山荘到着〜チェックインという試練

到着したのは15時50分頃。
狭い駐車スペースに車を停め、荷物を取り出そうと、ドアを大きく開けた途端、大きなトンボが2匹飛び込んで来た。
フロントガラスのところでバタバタもがいて外に出られない。
バカな奴らだ。
招かれざる客を追い出すのに数分要したのちチェックイン…とはいかなかった。

ゆぽぽ山荘外観
角館から約1時間 ババヘラから20分 ゆぽぽ山荘に到着

チェックイン5分前のフロントに人影はなく、「誰もいないとき押すボタン」なるものを何度も押しても誰一人現われず、何一つ変化もない。
宿泊客はその辺をウロウロしているのだが…どうも、彼らも事情はよく分からないらしい。
ボタンを押しながら待つこと数分。時折呼びかけてみるものの反応がない。
仕方なく、ゆぽぽ山荘に電話をかけると、目の前の電話が鳴りだした。
あ、これダメなパターンだ。
押し寄せる脱力感。
昨年の十三湖畔の宿を思い起こす。
東北の宿は慢性的なスタッフ不足のようだ。

などと半ば諦め始めたところ、奥から年配の女性が元気良く登場。

「すみませんねー。ベルの機械、別の部屋に置きっ放しだったもんで。」

そりゃ聞こえませんねー、仕方ないですねー。
やはり、いろいろ諦めたほうが良さそうだ。

宿に着いたら最初にすること

部屋に入って、荷物を解いたら、真っ先に電源コンセントとインターネット接続環境をチェック。
必要な配線を施し、電源アダプターをセット、必要な機器の充電を始める。
そして、撮影した写真にGPSデータを書き込み、画像をMacに移したのち、アプリ「写真」でチェック、いい感じの画像を選び出し、時に編集加工を施してから、リサイズ&jpg書き出し、そしてブログアップというミッションを行う。
なんだろう、あらためて文章にすると、仕事の延長のような気がしてならない…。
う~む…。
まあ、楽しいのだから良しとしよう。

ゆぽぽ山荘の客室と座卓にセットしたPC作業環境
宿について最初にすべきこと それは作業環境の構築
コンセントに群がる電源アダプターとウネウネの配線
最も優先すべきこと それは電源とネット環境の確保

ブログアップの途中で夕食の時間。
もう18時だ。
山奥の宿でなにやってんだろうワタシ。
夕飯か、まあ何か食えればいい。
予約時にチェックもしなかったし。
さほど期待もせず食堂に向かう。

予想だにしなかった美味

期待しなかった分、ハードルが下がって評価アップ。
なんてことは良くあるが、ゆぽぽ山荘は違った。
マジで美味い。

質素なようで、どれひとつとして手抜きがない
質素なようで、どれひとつとして手抜きがない
野菜の天ぷら 揚げ方に感激
野菜の天ぷら 揚げ方に感激

きめ細かなフリッターのような衣。まったく油っぽくなく、それでいてラングドシャークッキーのようなサクサク感。
火加減は絶妙というより超絶技巧。ラフマニノフもびっくりだ。
ナスなんか、生じゃないかと思うくらいシャッキリしているのに、しっかりと火が通っていて、しかもみずみずしい。
これが天ぷらなのか。
今まで食べた天ぷらが油の揚げ漬けに思えてくる。
ご主人、あなたは一体どこから来て、どこへ行くのですか?

地の山菜「みず」の浅漬け これだけでご飯二膳はいける
地の山菜「みず」の浅漬け これだけでご飯二膳はいける

次に驚いたのは、自分たちで採って来たという山菜「みず」の浅漬けというか出汁漬け。
えぐみ・渋みはまったくない。プチッとした歯ごたえに続き、柔らかな実から、若干のぬめりと共に、出汁の旨味と「みず」の水=汁の旨味がほとばしる。香りは鮮烈でありながら、どこか控えめ。ご飯と一緒に呑み込めば、美味しさピークにさっと香りが消えて行く心憎さ。
なにこれ超美味い。

「秋田は山菜が一杯採れるんです。」

奥さんによると、その種類・量は日本一。
食べ方も多彩。
採り過ぎても決して捨てず保存するという伝統も確立されているらしい。
自家用の缶詰を作る人も多いとのこと。
そうして一年中山菜を楽しんでいるのだ。
秋田おそるべし。

イワナの塩焼き 頭から尾まで完璧な美味さ
イワナの塩焼き 頭から尾まで完璧な美味さ

こんな塩焼き、食べたことがない。
なんだろう、この、人生ン10年無駄にした感は。
じっくり炙った身は、骨まで柔らかく、得も言われぬ香ばしさが漂う。
それでいて身はパサつかず、しっかりとした食べ応えを維持したまま、しっとりと旨味が溢れ出す。
どうしたらこんな風に焼くことができるのか?
ご主人、あなたは何と戦っているのですか?

酢の物 ただものではない
酢の物 湯むきトマト、菊の花の下のつるりとした食感

 

ただの酢の物と思った。
菊の花、丁寧に湯むきされたミニトマトの下に、つるりとした食感のアレが潜んでいた。
地の蓴菜だ。
舌の上でプルプル踊り、次の瞬間つるりと喉の奥に滑り込む。
口の中のちょっとした遊びが愉しい。

自家製の切りたんぽも素晴らしかった。
表面がきつね色で、お焦げの香りと出汁の香りが渾然となって鼻孔を通り過ぎる。思わず日本CHACHACHAだ。

その他、自家製いぶりがっこ、自家製浅漬け、近くで採って来た筍の煮しめ。
地のものに加え、自分たちで採ってきた山菜や野菜に、手作りのこだわり切りたんぽ。

煮くずれしないきりたんぽって凄い お焦げが香ばしい
煮くずれしないきりたんぽって凄い お焦げが香ばしい
脇役然とした炊き出しも、よく見ると細かな心配り
脇役然とした炊き出しも、よく見ると細かな心配り

確かに素材の良さも光るけど、素晴らしいのは料理人であるご主人の腕。
天ぷらの揚げ方なんか、神レベルと言っても過言じゃないが、何より感心したのが、味付け・塩加減だ。
一見、ざっくりとした田舎料理のように見えるが、一品一品が、これ以上でも、これ以下でもあり得ないバランスで、丁寧に味付けされている。
ぶっきらぼうのようで、隅々まで、神経の行き届いた仕事ぶり。
見栄えだけは素晴らしい、料理ごっこが跋扈する世界とは無縁の清々しさに、すっかり心奪われた。

「ヤツは大変なものを盗んで行きました。」

今は亡き、納谷五郎の声が聞こえてくるようだ。
トレビの泉でアンコと叫びたい。

いいじゃないですかゆぽぽ山荘。

角館を撮る たった1時間で?

さくらぎで蕎麦をいただいた後、1時間ほど、角館らしさを撮り歩くことにする。
そう、角館らしさ。
最初はそのつもりだった。

とある店の土台 やけにアートしている
とある店 やけにアートしている土台が美しい
とある店の軒先の大樹 影が美しい
とある店の軒先の大樹 木肌に落ちる影が美しい
掘割に落ちる影が美しい
陰と陽の対比が美しい
板塀に映る光と影が美しい
板塀を照らす木漏れ日と影が美しい
古いのか新しいのか分からないが美しい
なんだか分からないが美しい

結局、「角館らしい風景」は何一つ撮らず、ひたすら影を追いかけて終わった。
心がそう命じたから仕方がない。
そして、一番好きな写真はこれだ。

ボロボロの消火栓に共感する 老兵は死なず
ボロボロの消火栓が美しい

角館である必要はあったのだろうか?
もちろんあったと思う。
角館だからこそ撮れた写真なのだ。
たぶん。

そして角館へ

マックスバリューで飲料と3日分のメガシャキを購入。
駐車場で、目的の蕎麦屋までのナビゲーションを設定したのだが、ここで問題発生。
車載ナビに目的地をセット後、Googleマップで当該店のナビをセットしようとしたら、スマホが「本日休業の可能性」と喋りよった。
ホンマですか?
食べログで確認したところ、確かに日曜定休とある。
直ちに目標変更。
さっくり調べて、そば処「さくらぎ」に決定する。
そして、ナビを再セット。
小坂を出たのは10時。
予定の1時間オーバーで、角館へ向かった。
車載ナビの目的地変更を忘れたまま…。

褐色に濁る宝仙湖
褐色に濁る宝仙湖 記録的な大雨の影響 角館まであと数十分
蒼い空に浮かぶ雲 稲穂の絨毯に車
緑の稲穂+青い空+白い雲=晩夏という公式
緑の稲穂+青い空+白い雲=晩夏という公式2
緑の稲穂+青い空+白い雲=晩夏という公式2

田沢湖まであと少しというところで、素晴らしい稲穂の海を発見。
思わず車を停めて、風景を撮りまくる。

稲はすっかり実り、じき頭を垂れ始めることだろう。
空の青が、碧に変わりつつある予感。
風が吹くたび稲穂がゆれ、雲が流れ、影が走り去る。

夏が終わろうとしている。

 紆余曲折の到着

車載ナビとGoggleマップのナビゲーションが違う場合は、Google先生を優先するというのが、この夏の経験則だったが、その違いは、目的に近づくほど収束するのが常だ。
目的に近づけば近づくほど、結果が乖離していくのは、どう考えてもおかしい。
Google先生は基本的に正しい。
だとしたら…。
そのことに気づいたのは、角館市内を2kmほど右往左往したあとだった。
車載ナビの目的地変更のし忘れに、ようやく思い至ったのだ。

晩夏 角館の街角 民家の軒先
角館の街角 民家の軒先 暑い とても暑い

やっと角館に着いたと思ったら

それにしても角館は暑い。
さすが小京都。
クソ暑さまで似たのか。
駐車場に車を止め、外に出るや、汗が吹き出した。

炎天下の中、行列と来た。

「さくらぎ」にたどり着いたのは13時30分頃。
予定を1時間以上オーバーしていた。
繁盛店だったとしても、その時間帯なら客波も引いているだろう。
そう思い、気を取り直したワタシの目に飛び込んで来たのは、まさかの行列だった…。
店を変えるという選択肢も浮かんだが、さほど待つこともなかろうと、行列に並ぶことに。
そして待つこと20分ほど。
予想以上の行列待ちに、汗だく&ヘロヘロのワタシだった。

しまった、店選び失敗か?

「さくらぎ」の外観
「さくらぎ」の外観 中は満席 外は炎天下

仕方なく汗だくで店内に入ったものの、スタッフが一向に現れない。
カウンター4席、2人掛×2、四人掛け×1、6人掛け×1の狭い店内はフル回転。
この繁盛ぶりを支えているのは、どうやら厨房の男性と、ホールの女性だけ。人気店なんだろうが、明らかにキャパを超えている。
一抹の不安=森彦の悪夢の再来に怯えつつ、4人がけカウンターの左端の席に腰を落としたワタシに、さらなる仕打ちが。

SMOKING  GETS IN MY EYES

PCを開き、キーを叩き始めて数分、仰天の事態が発生する。
右端に陣取る、常連ぽいリラックスオヤジがタバコを吸い始めたのだ。
しかも煙のヤツ、全部こちらに向かってくる。
最悪だ。
席変えてもらおうか。
客変えてもらおうか。
人生変えてもらおうか。
などと思ったのだが、ワタシの後ろにあるファン(扇風機)の首振りを止め、タバコオヤジに照準を定めたところ、面白いほど煙が来なくなったので良しとした。
OYAJI STRIKES BACK AT OYAJIだ。

ようやく蕎麦にありつく

などという紆余曲折を経て、ようやく蕎麦の感想に至る。
掴みは最悪だったが、さて、挽回はなるのか「さくらぎ」。
さくらぎといえば「はなみち」だよなぁ、やっぱり。

さくらぎの二八蕎麦 750円
さくらぎの二八蕎麦 750円

昨日の「一力」ほどじゃないが、コシはかなりある。
若干のもっさり感は蕎麦粉八割だからか。
ツユは塩味薄めというか、出汁がほどよく利かし、醤油を控えめにした、いわゆる今風の味付け。
出汁の旨味と塩分のほどよいバランスに「センス」を感じる。
ワタシ的には、「一力」の田舎臭さが好きだが、「さくらぎ」が目指しているところも嫌いじゃない。
付け合わせはナスの田楽とキュウリの浅漬け。
浅漬けが浅過ぎてほとんど塩味を感じなかったが、これはこれで美味い。

鮎の天ぷら 600円
鮎の天ぷら 600円

 

鮎の天ぷらは、骨せんべいが抜群に美味かった。
実に香ばしく、カリカリ、サクサクの食感も楽しい。
肝心の身だが…普通に美味しいとしか言いようないんだな。
あと、ししとうの素揚げも美味しかった。
夏野菜大好きだから。
これで600円は悪くない。
欲をいえば、面がししとうってのはどうかと思う。
鮎が分からず、思わず「鮎どこですか?」と聞きそうになった。
鮎の天ぷらなら、面はやっぱり鮎の天ぷらだろう。

さくらぎの蕎麦湯
トイレから戻ると蕎麦湯が置いてあった やっぱり〆はこれ

最後に蕎麦湯が出たのは嬉しい誤算。
この、超てんてこ舞いぶりじゃ無理だろうと思っていただけに、かなり嬉しい。
残ったツユを美味しくいただくことができた。
最初不安だったが、一生懸命な接客に好感を持った。
味も客あしらいもいい感じに進んでほしい。
総じて「さくらぎ」は良い選択だったと思う。
喫煙客さえいなければ「おすすめの店」だ。

秋田小旅行2日目は快晴で始まった

早朝に起床。
晴れ渡る空。
随分と久しぶりなような気がする。
さっそくランニング姿に着替え外に出たのだが…あまりの涼しさ、というか、寒さに部屋に戻る。
夏はもう終わり始めていた。
食事前に近所を撮り歩くことにする。

夢の中に出てきそうなバス停
夢の中に出てきそうなバス停
朝日を浴びる豪奢な洋館
豪奢な洋館が鎮座ましましていた これが鉱山事務所
ほぉー へぇー という声が聞こえてきそうな銅像
ほぉー へぇー という声が聞こえてきそうな銅像
豪奢な洋館を見て感嘆する老夫婦
豪奢な洋館を見て感嘆する老夫婦 というストーリー
天使館と二体の銅像 どちらも天使
天使館と二体の銅像 どちらも天使
廃線の踏切
廃線の踏切 過ぎ去りし日の名残
ホテルの朝食
ホテルの朝食 スクランブルエッグが超絶美味
オクラとモロヘイヤ ねばねばDUOがとっても夏
オクラとモロヘイヤ ねばねばDUOがとっても夏

時間があれば、もう少し滞在したかった。
朝食を済ませたら、角館に向かうことにしよう。

廃線の町

弘前から小坂へ。
北海道では山道クラスの国道というか酷道。
いまいち信頼にかける車載カーナビ。
その道程は予想の埒外だったが、なんとか予定時刻に到着、今に至る。

小坂は鉱山の町。
また、廃線となった鉄道施設をテーマパークとして活用している町である。
興味が惹かれないでもないが、私としては廃線となった線路跡以外、あまり興味がわかない。
というわけで、到着早々、廃線跡を訪ねて歩いた。

夕暮れ時 朽ち果ててゆくレールに陽が当たる
夕暮れ時 朽ち果ててゆくレールに陽が当たる
夕暮れ時も間近な廃線跡と青い空
夕暮れ時も間近な廃線跡 夏もそろそろ終わりだ
晩夏 蔦絡まる
生きていた証という幻を見た 空が碧い

標識乱立のバス停 鉄路が廃れた理由もわかる

標識乱立のバス停
標識乱立のバス停 鉄路が廃れた理由もわかる

マックスなバリューの夕飯

撮り歩くうち、あっという間に時間は過ぎていた。
夕飯をどうするか決めなくてはいけない。
近くのホルモン焼きの店が良さげだが、その前にちょっと地元のスーパーをのぞいて見ることにする。

マックスバリュー小坂店
マックスバリューなマックスバリュー 看板に偽りなし

どこにあっても変わらない店構え。
ローカル色など皆無な店舗に入るや、まずは惣菜コーナーに赴いたのだが….。

この日の夕食 MAXバリューの、バリューMAXな夕食
この日の夕食 MAXバリューの、バリューMAXな夕食

結局、マックスバリューで夕飯を揃えてしまった。
ビール込みで千円ほど。
しかも美味い。
特に煮物が秀逸だった。
マックバリュー侮りがたし。

三泊四日の秋田小旅行。
恙なく、そして楽しく、初日が終わりを告げようとしている。

幕間は津軽の蕎麦で

幕間は津軽の蕎麦で

昼食は当初の予定(ラーメン)を変更し、地元民に愛されているであろう蕎麦屋を訪ねることに。ヘビーになりすぎた朝食の影響だが、割り箸を忘れたことがピタゴラスイッチ的に招いた、割としょーもない事情だったりする。
ともあれ、「一力」を目指し車を走らせた。

余談だが、車載カーナビとGoogleナビ、両方同時に使ってみて分かったのだが、どうもGoogle先生の進化っぷりがパない気がするというか、明らかに車載ナビより優秀だと思うシーンが何度かあった。詳しくは別の機会で語ることにするが、車載ナビとGoogleが違う指示をした場合、これからはGoogleに従う方がベターじゃないかと思う。というわけで、明日、検証してみよう。

「一力」の門構え なかなか風格
「一力」の門構え なかなかの風格
ほぼ満席の「一力」店内の様子
13時を回ってなお、客で溢れる店内

地元民で溢れる蕎麦屋、その理由に軽く驚き、そして納得する

訪れたのは13時頃だったが、四人掛けの卓が7組と座敷が、ほぼ満席。
おそらくだが、観光客はいない。
ちょっと古ぼけた店内を埋める、大勢の地元の人たちが、「一力」のステータスを語っているような気がした。

冷やしたぬき750円

店員というか、お手伝い風の若い女性に注文を告げ、待つこと数分でサーブ。これだけ混んでいるのに素早い。

第一印象は「盛りが少ない」
それと、意外と言ったら失礼だが、なかなかの「上品さ」。

「一力」の冷やしたぬき なんというか「上品」
「一力」の冷やしたぬき なんというか「上品」

天かす、わかめ、かまぼこ、卵焼き、貝割れ大根、干し椎茸の煮物、別添えのネギという構成。
干ししいたけの、甘辛いツユの染み具合がいい。
さほど甘くない卵焼きもいい。
旨味は驚くほど控えめ。
ツユは甘さが少なく、塩辛さが前面に強く出ている。
今時珍しい?

蕎麦は細めで腰が強い。「更科」に近い?
噛み応えのある弾力が心地よい。
細麺だけに、やや辛めのツユがよく絡まり、総じて塩っぱい。
ガツンと出汁を効かせているタイプじゃないので、塩辛さが余計に際立っているのだろう。

食べ進むにつれ変わる印象

正直、「なんだこれ」な第一印象だったが、食べ進むにつれ、これでいいのだと思い始める。
素朴というかシンプル。
蕎麦を飾りすぎず、蕎麦の旨味を味わうためだけのツユ。
それが昔から愛され続けてきた理由なんだろう。
頑固というか、流行には脇目も振らず、黙々と先人を継承する。
それが東北という土地だと思う。
だから、東北が好きなんだろうと思う。

旅のファーストステージ 岩木山

三泊四日秋田小旅行の初日。
旅というステージの、上々の初演だったと思う。

アプローチも悪くなかったが、最高の盛り上がりは何と言っても岩木山の登場だろう。
キャスト、シナリオ、セット、そして運。
完璧ではなかったが、期待のほぼすべてに応えてくれた稀有な舞台だった。
天候に恵まれなかった昨年のリベンジも果たし、岩木山が好きだった父の心に、やっと触れることができたような気もする。

スロープの先の岩木山と愛車
スロープの先のシルエットに魅入る 上々のアプローチ
あぜ道の先に広がる青空と岩木山
稲穂の海を割り、岩木山と青空に向かい、あぜ道が続いていた
岩木山登山道のゴールと登山客と眼下の絶景
急峻な登山道を、続々と登山客が登ってくる
岩木山のリフトから見下ろす麓
7合目からリフトで9合目を目指す
雲が切れ岩木山山頂が姿を現した
雲が切れ岩木山山頂が姿を現した
山頂に向かい手を振る女性
たぶん山頂にいる誰かに手を振る女性
山頂を描く男性
黙々と描き続けていた男性
下りのリフトから見下ろす山麓
下りのリフトから見下ろす山麓 傾斜のきつさが分かる
自分の足元を撮ってみる
けっこうドキドキ 絶叫マシン系が苦手な人には無理かも知れない
車とともに山麓を見下ろす
車とともに山麓を見下ろす トップ・オブ・ザ・ワールドなひととき

津軽海峡を渡っている

4時30分函館発「はやぶさ」2階客室。
海峡を渡り、秋田へ向かっている。
どろんとした空。雲はそれほど厚くないようだが陽は隠れたまま。
雲の切れ間に、申し訳程度の青空。
天気予報はほとんど詐欺だ。

夜明け前のフェリーデッキと函館港
夜明け前のフェリーデッキ 函館としばしの別れ

去年の今頃と同様2時50分に起床。薄暗い部屋で、出発準備を整えた。
3時30分頃に家を出て、3時50分頃フェリーターミナルに到着。
ウェブ割引往復で乗船手続きを済ませ、4時20分頃乗船、今に至る。
去年とほぼ同じシークエンスだが、去年とはだいぶ違う。
そう、いろいろと。

「はやぶさ」の車両デッキ
客室へ向かいつつ車両デッキと、ついでに人生を振り返る

現在5時50分。
大間崎が近い。
東の空、分厚い雲の塊の綻びから日が差してきた。
気がつくと、随分と雲の切れ間が増えてきている。

And wake up where the clouds are far behind me.
Where troubles melt lemon drops.

旅も、人生もそうあってほしいものだ。
そうですよねクラプトン先生。
星に願いでもかけて見るか。

とはいえ、今、朝の6時15分。
星はまったく見えない。

函館発青森行「はやぶさ」2階客室で海を横目にひたすrブログアップ
津軽海峡を横目にひたすらブログアップ
そろそろ朝食の時間だ
そろそろ朝食の時間だ 諸般の事情でけっこうヘビー

時間は巻き戻せない

人気のない公園のブランコ
人気のない公園のブランコ 時はただ静かに流れる

時は巻き戻らず、覆水は盆に返らず。

それでも人は生きていかなければならない。
何かを食いながら、何かを悔いながら。