秋田・青森 秋の小旅行その5 「寒風山で昼食を」

二日目のオープニングは雨

2日目の朝は雨 レールパークの事務所も濡れている
2日目の朝は雨 レールパークの事務所も濡れている

朝、薄暗い窓を開ければ、雨に煙る山間の風景。
忌々しいが天気予報どおりだ。
奇蹟を期待したが、まあ仕方がない。
ガスに覆われた山並みを眺めながら朝湯につかる。
温泉宿の醍醐味だな。
いやぁ~極楽。

一風呂浴びたら朝ご飯である。
当初ちっとも期待していなかった朝食だが、昨日の夕飯で期待値がいや増してしまった。
ハードルちょっと高め。
果たして、その内容は…まあ、期待値が大きすぎたようだ。
やはりここは謙虚になるべきだろう。

清風荘の朝食 ほぼザッツ・オール
ザッツ・オール な清風荘の朝食
なめこのみそ汁のある朝食は至福である
なめこのみそ汁のある朝食は至福である

必要にして最低限。
まあ、それはいい。
内容にもさほど不満はないが、皿がどうにも好みではない。
白磁の、和よりも洋に近い、シャープなシルエット。
なんだろう、上に置かれた場違いなおかず達は。
ワシら洗い物減らしたいんだよね的な意図を隠すつもりもないらしい。
などと、不満はあったものの、ご飯もおかずも美味しくいただいたし、腹もくちくなればハッピーエンドである。
それに、好物のなめこのみそ汁がおかわりできたし。
気分良く一日のスタートを切ることが出来た。
と、ブログには書いておこう。

雨の中、寒風山を目指す

さて、本日は、寒風山でランチを、次に─ほぼオマケだが─日本一低い山「大潟富士」を見物して、マックスバリュー北能代店で酒とつまみを買い込み、十三夜で宴を楽しむという算段である。
天候に期待することは出来ないが、もしかしたら、昨日と同じように奇蹟的に晴れるかも知れない。
日頃の行い良いし(当社比)。
台風はきっと、進路を逸らしまくってくれることだろう。

雨に滴る、朝の清風荘
雨に滴る、朝の清風荘 アリデベルチ!

本日もルートはグーグル先生の仰せのままに

夏の秋田ドライブ、先だってのイタリア+プチ・スイス旅行で、すっかりグーグル先生信者となったワタシ。
清風荘→大館北IC→秋田自動車道(無料区間)→鷹巣IC→県道324号線→国道7号線→二ツ井白神IC→秋田自動車道(無料区間)→能代南IC→国道7号線→県道42号線→県道55号線→寒風山展望台というルートを一瞬ではじき出すグーグル先生に精神的に平伏しつつ、カーナビにもルートセットする。
順調に行けば、というか、昼までには余裕で寒風山に着くスケジュールだ。
天候回復を期待しながら、雨の中をTake it easyで清風荘を出発した。

道の駅が空港?空港が道の駅?

大館能代空港のアプローチ
空港に道の駅?なんじゃそりゃ 看板に誘われ思わず寄り道

大館樹海ドーム付近で渋滞に巻き込まれたものの、恙なく車は進む。

予断だが、この樹海ドーム、見た目が王蟲(おうむ)なんだよね。
その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべしのオームだ。
目を真っ赤に光らせて暴走しそう。
樹海ドームというより腐海ドーム、いや腐海オームだな。
どうやら相方も同じ考えらしい。
というか写真撮りまくってるし。
どうやらとても気に入ったらしい。

閑話休題、大館北ICから秋田自動車道に入り、大館能代空港手前でいったん一般道へ降りたところで「道の駅・大館能代空港」なる珍妙な標識というか看板を発見。
躊躇うことなく寄り道することにする。

大館能代空港の案内板
空港に道の駅があるのか?空港が道の駅なのか?

それにしても、こんな辺鄙なところ、と言っては失礼だが、アクセスもあまりよろしくない場所に空港があって、あまっさえ道の駅も標榜しているのは、いささか不自然に思えてならない。
ワタシの脳内では「注文の多い料理店」がリフレインされている。
明らかに「誘ってる」よな…。
などと思いつつ、空港ビルの中に入ってみたが、まあ、当たり前に空港だった。
まあ、そうだろう。
ただ、便数が異常に少ない。
さきほど飛び立って行ったANAのB737のあとは夕方の一便だけ。
決して遠くないところに秋田空港があるんだし、無理からぬところだが、そんなことわかりきった事だよなぁ。
ではなぜ?
う~ん、考えれば考えるほど良く分からない。

この一角が道の駅らしい
どうやら、この一角が道の駅らしい

で、肝心の道の駅なのだが、結局、どこが道の駅なのか、これまた良く分からなかった。
もしかすると、1F片隅にある小さな物販コーナーがそうなのだろうか。
そう思って写真を撮ってみたが、頭の中では「?」が絶賛量産中である。
結局のところ、二人して頭に数多の???を浮かべながら道の駅を後にした。
収穫があったとすると、エントランスにあった、お出迎えワンコが可愛らしかったことだな。
いってらっしゃい…お出迎えじゃなくて、お見送りワンコでした。

ワンコのオブジェに見送られる
ワンコのオブジェに見送られる

そして寒風山の頂きに立つ

寒風山展望台
寒風山展望台に到着 実に27年ぶり
寒風山展望台から能代方向を望む
頂上について間もなく雲がひいていった 奇蹟や
寒風山頂上から秋田市方向を望む
海岸線のカーブがどこどなく函館を思い起こさせる

「大館能代道の駅空港」から1時間半ほど走って寒風山展望台に到着。
相変わらず雲は低く、しみったれの太陽はちっともご尊顔を拝させてくれない。
それでもいつしか雨は止み、山頂を覆っていた雲も霧散しつつある。
やったね。
まあいわゆるひとつの奇蹟だ。
いやー日頃の行い良いしー(棒)
いつかバチがあたるだろうその日までラッキーでいたいものだ。

それにしても、寒風山!
実に27年ぶりである。
前回訪れたときは単車(RZ250RR)だったな。
レストハウスの駐車場で、変なネーチャンが、ワタシのバイクをしげしげと眺めていたっけ。
なんだかひどくボケたセリフをかましてくれたことを良く憶えているのだが、どんなセリフだったかは忘れてしまった。
なんせ四半世紀オーバーである。
こっちがボケてしまうわ。

などということを思い出しつつ、展望台レストランに向かう。
時刻は12時半。
昼飯にナイスなタイミングである。

展望台レストラン入口に掲示しているメニュー
展望台レストランの入口 ワタシぶは心に決めたメニューがある

寒風山で昼食を

その昔、某宝石店のショーウィンドウを眺めながら朝食をとっていた娘がいた。
あれから50と余年。
いい年こいた男二人、展望台レストランの窓に張り付き、眼下に広がる絶景を眺めがら昼食をとっている。
すこぶるどうでもいい喩えである。

さて、天候はパッとしないが、雨にたたられることだけはなかった。
ミニマムな幸運に感謝しつつ、昼食と風景を堪能することにしよう。
オーダーは昨夜のうちに決めてある。
グーグル先生は偉大だ。

昼食は「男鹿しょっつる焼きそば」を

つけ加えるなら「ハタハタのフリット添え」だ。
天ぷらとか言っていたが、ここはフリットだろう。
つまり、昼食は「チャイニーズパスタのしょっつるソース男鹿風ハタハタのフリット添え半熟卵のせ」を、である。

……

長いしダサいし、やっぱり男鹿しょっつる焼きそばでいいや。
ちなみに730円税込だ。

男鹿しょっつる焼きぞば730円
迷わず「男鹿しょっつる焼きそば」をオーダー これを食べたかった

で、肝心の食レポだが、結論から言おう。
想像よりずっと美味しかったと。

これは焼きそばの革命かもしれない

革命と言っても文化大革命などとは比較にならないちっぽけなモノだが、もしかすると、将来、新たな焼きそばの種の起源としてWikiに載るくらいのポテンシャルはあるかも知れない。
刮目すべきは汁気の多さである。
ここはスープと言うべきか。
しょっつるの風味がほどよく利いた塩味のつゆが、多すぎず少なすぎず、万遍なく麺に絡んでいる。
中細の蒸し麺は、強火で炒めたのだろう、表面は比較的カリッと、中はしっとりもちっとしている。
さぞかし油ギッシュだろうと思ったがそんなことはなく、塩焼きそばしては多めのしょっつるスープが、さらに油っぽさを消しており、いい感じで麺にコクを醸し出している感じだ。
汁気たっぷりの麺が、まるでつゆ焼きそばのように、ツルツルと口の中に吸い込まれていく。
一見普通の塩焼きそばでこれは嬉しい誤算というか不意打ちというか快感である。

タダモノでない添えモノ

添えられたハタハタの天ぷら…もとい、フリットも良い役割を果たしている。
小振りで淡泊だけど、しっかりとハタハタの印象を残してくれてるんだよね。
添え物でございます的にシオらしくしているようで、けっこうグイグイと男鹿秋田をアピールしている強かさ。
焼きそばに天ぷらとか普通考えないでしょ。
あ、フリットか。
考えて実行してメニューにしちゃうところが凄いと思う。
油っぽさ控え目だからこその荒技だろう。

一方で、半熟卵というか温玉の立ち位置は微妙かな。
普通なら「わーい温泉卵だー」的な条件反射でグリグリかき混ぜるところだが、あまりそういう気にならない。
なんというか、しょっつるスープの絡んだ麺を最後までじっくりと味わいたい気分に水を差される感じ?
せっかくの逢瀬を邪魔すんなよ的な?
なにか別なモノをトッピングするか、あるいはむしろ、なにもない方が良かったと思う。

それだけ、汁と麺のバランスが良かったということなのだが、いっそのこと、超シンプルに、麺と汁だけ、具はキャベツと豚肉だけ、青のりではなく小口葱の刻みを散らし、添え物は紅ショウガだけ、それも千切りではなく薄切りを、というのはどうだろう。
肉の代わりにハタハタの唐揚げってのもいいか。
などと、拉致のないことを思いつつ完食。
「シェフを呼んでいただこうか。」
思わずそう言いたくなるような味だった。

ご馳走様でした。

寒風山展望台レストランのハタハタ蒲焼き丼
相方はハタハタ蒲焼き丼をオーダー う~ん…こっちも旨そうだな

なお、ハタハタ蒲焼き丼だが、こちらも非常に美味。
秋田だからと強烈な甘辛さを覚悟していたが、口に含んだ瞬間、品の良い妙齢のご婦人に挨拶されたような気分になる。
なんのこっちゃかと思うが、見た目とは裏腹な、繊細で丁寧な味付けに、思わず襟を正してしまったということ。

これにも温玉トッピング。
どこまで温玉好きなんだか。
悪くはないが、ハタハタの蒲焼きの風味を活かすなら、しょっつる焼きそばと同じく、ない方がいいかも。
どうしてもというなら、軽く茹でたオクラがいいかな?

いずれにせよ、展望台レストランというバリバリの観光施設でありながら、観光地にありがちな、値段の割に味と見栄えと量はイマイチ、店の雰囲気もイマイチという残念な仕様とは一線を画すクォリティが素晴らしい。
しょっつる焼きそば食べたさに再訪を検討したくなるレベルである。

いつかまた、寒風山で男鹿しょっつる焼きそばを。
温玉抜きで。
そんな思いを胸に、寒風山を後にする。

目指すは十三夜!

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