停電の余波

コープさっぽろ石川店 牛乳の品出し待ちの行列
牛乳の販売を待つ人々
DMC-GX8 + LEICA DG 15mm

2018年9月7日未明の地震は「 平成30年北海道胆振東部地震」と名付けられた。
最大で震度7を記録。
北海道では未曾有の揺れだった。

記憶に残る4回の地震

函館で経験した記憶に残る揺れは、これで4回目だろうか。
1968年十勝沖地震(三陸沖北部地震)に始まって、1993年北海道南西沖地震(奥尻沖地震)、2011年東日本大震災、そして今回の2018年北海道胆振東部地震。
どれもこれもトラウマレベルの揺れだったが、今回の地震は揺れそのものより「停電」の印象というかインパクトが強烈に刷り込まれそうだ。
なにせ北海道全世帯停電というトンデモ事態である。

電気が止まるということ

コープさっぽろ石川店の惣菜コーナーにひとつだけ残った握り寿司のパック
鮨のパックが一つだけぽつねんと…
DMC-GX8 + LEICA DG 15mm

電気が無ければ成立しない生産製造流通創造システムが社会の基本インフラになってしまったご時世に、すべての電気が止まるって、一体何の罰ゲームどころじゃなくてもはや天罰レベルだな。
電気がなければまったく仕事にならない。
というか仕事場に物理的に入ることすら出来ないというから笑える。
だけど、笑えないのは食料品だ。
これ、けっこうマズいことになってるんじゃないか?

コープさっぽろ石川店 もぬけの殻の精肉コーナー
もぬけの殻の精肉コーナー
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冷蔵、冷凍を要する食品は当然アウトだが、製造、流通の過程で電気を要するものもすべてアウトである。
まず、生鮮品の在庫はすべて廃棄。廃棄せずに済んだとしても、流通させることは出来ない。
つまり、現在北海道に、肉も魚も(表向き)在庫ゼロという状態だ。
魚を獲ることは出来るが、鮮度を保つことが出来ない。
大量の氷を作って、それから漁をして、次にようやく流通し始める。
精肉は、これから屠畜して、肉を成形して流通ということになるが、保存の利かない加工製品の場合、さらに肉の加工という手間が加わる。
あー、これは、ハム、ベーコン、ソーセージとはしばらく会えないということか…乳製品も?
もしかすると、チーズもダメかも。
まったくもってとんでもない。
こんな脆弱な電力事情だったとはドンキーもびっくりだよ。

コープさっぽろ石川店 もぬけの殻の魚介類冷凍ケース
魚介類の冷凍品も全滅
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空っぽの豆腐類冷蔵ケース
豆腐類も全滅
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シャインマスカットが並ぶ青果コーナーの一角
青果は概ね通常どおり
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まあ、こんな状況でも、早くから営業を始めたコープさっぽろには感謝したい。
トライアルは…なんだか地震当日からダメっぽさが漂っていたが、今日もダメだった。店内の照明は点灯していたようなんだが。

風に揺れる、新道沿いの空き地のススキ
新道沿いのススキ 風に揺れる秋の気配
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コープさっぽろを出て、新道沿いを歩けば、風に揺れるススキ。
電気があろうとなかろうと、世の中はすっかりしっかり秋めいてやがる。
夏に未練を残しつつ、季節の一枚をカメラに納め、珈琲豆を買いに七重浜へとチャリを駆るワタシであった。

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