秋田・青森 秋の小旅行その7 「最終日─やっぱり雨の朝」

三日目の朝も雨だった

午前6時ちょっと過ぎ。
いつもより少しだけ遅く起きる。
旅の最終日を飾る嫌みったらしい雨音に、テンションが今一つ上がらない朝。
テレビをつけ、とりあえず、ぼんやりと身支度をする。
天気予報がろくでもないことを告げているが無視無視無視。
奇蹟は起きる。
きっと起きる。
起きたらいいな。
起きていただいたら幸いです。
一方その頃、台所では女将さんが朝食の準備の真っ最中であった。

囲炉裏のある居間 奥では女将さんが朝食の準備をしている
囲炉裏のある居間 奥では女将さんが朝食の準備をしている

十三夜の朝食=日本の家庭の朝ごはん

午前7時。
今回の旅最後の朝食をいただく。
献立は純然たるジャパニーズトラディショナルスタイル。
早い話が和食。
前日の清風荘もそうだったし、ゆぽぽ山荘も小坂のホテルも、さらに言えば、リッチモンドホテル成田も、亀戸のやよい軒も、朝食はほぼ和食だ。
なにを今さらの和食だが、十三夜の朝食はひと味違う。

まず、「ほぼ」じゃなくて「完璧」な和食であること。
ポークっぽいソーセージとか、トロトロのスクランブルエッグだとか、そんな和洋折衷なものは登場しない。

次に、「普通の家」の「普通の朝ご飯」であること。
実は、「日本の普通の田舎の普通の家の普通の朝ご飯」など、昨今、磯野家の食卓でさえ滅多にお目にかかれない。

かつては土間だったのだろう台所。
台所とガラス戸一枚で隔てられた広い居間。
囲炉裏のある食卓。
炊きたてのご飯とみそ汁。
焼き鮭と納豆と生卵。
そして、傍らで世話を焼いてくれる「母」。

十三夜には、頭の中で思い描いた「日本の家庭の朝食」のすべてが揃っている。
ワタシには二度と手に入れることはできないであろう家庭の情景だ。
それが十三夜の朝食が他所とはひと味もふた味も違う所以なんだよね。
というか、女将さんの存在がやっぱり大きいよね。

などど、心にチクチクとしたものを感じつつ、日本を旅している実感を朝から堪能するワタシであった。

「十三夜」10月23日の朝食全景
「十三夜」10月23日の朝食 なんだか「日本へ旅行に来た」気分
高野豆腐と車麩メインの煮染め
たっぷり汁がしみこんだ高野豆腐と車麩 煮染めは正義だ
漬け物、炒め煮、おひたし、茄子の味噌炒め
漬け物、炒め煮、おひたし、茄子の味噌炒め ご飯が進むくん

台風を心配しつつ出立

朝食を済ませ、部屋で荷を纏める。
TVでは天気予報が相も変わらずろくでもない情報を告げている。
曰く、乗船時間頃にはフェリーターミナルは暴風圏に入るであろうとか、交通機関の欠航・運休が相次いでいるとか、北海道はこれから大荒れになるとかetc。
この3日間、奇跡的というか不幸中の幸い的な運に恵まれて旅してきたが、最後の最後になって神に見放されるのだろうか。
だとしたら、神って絶対女だよな。
とか思いながら出立の準備を済ませ幾枚か撮影。
趣のある廊下の印象をカメラに納め、居間に向かい、相方と話をしていた女将さんに出立の時間であること告げた。

TVの天気予報番組のキャプチャ 台風と合流しそうな模様
天気予報がろくでもないことを告げている
雨の朝の十三夜の廊下
趣のある廊下の朝 窓の外はいけずな雨
雨に濡れる車の後部
2ヶ月前と同様雨の出立 アリベデルチ十三夜

秋田・青森 秋の小旅行その6 「そして十三夜」

ようやく十三夜へ─メタ的な意味でも

寒風山の頂上から隣の山を見る
さようなら寒風山 ほんとうに寒風な山だった

寒風山を後に、どんよりとした空の下、車は北上する。
目指すはマックスバリュー能代北店。
を経由して、本日の最終目的地、民宿「十三夜」である。
今夏に引き続き、これが二度目の宿泊だ。

時刻は13時ちょっと。
4時到着の目標には余裕がある。
計画どおりだな。
なので途中、日本一低い山である「大潟富士」に立ち寄ることに。
計画どおりだわ。

それは標高0mの富士山

大潟富士は、標高海抜0mになるように作られた山である。
大事なことだから二度言うけど、作られた山である。
写真を見てみよう。
単なる盛り土だ。
そして標高0m。
地面との差は4m弱だから、下の車は海面下およそ4m。
本来は水没していることになる。
つまり水没車だ。
当然、写真を撮っている我々も水没している。
つまり水没者…縁起でもない。
よく考えれば、とんでもない施設というか構造物だな。

「お前達はすでに水の底だ!」
「ブクブク」

北斗の拳じゃあるまいし。

にしても、こんな盛り土に富士なんて名前、良くつけたモノだ。
ほめてないぞ。
昭和公園(函館昭和町)の山の方が数倍デカイが、誰も富士なんて言わないし。
富士山の耳に入ったら不敬罪で捕まるレベルだわ。
などと文句垂れながら、函館から見物にやって来るわ、写真は撮るわだけど、
ホント、他に誰もいないんだよね、これを見に来る人って。

日本一低い山「大潟富士」
大潟富士 予想どおりの大きさ─もとい─小ささ
八郎潟を干拓して出来た真っ直ぐな計画農道
どこまで真っ直ぐな道 国策干拓地の証

真っ直ぐ道が空まで続いているようだ…晴れていれば

晴れていれば、さぞかし爽快な眺めだろう。
いかにも、計画され整備された人工的な(実際そうだが)直線道路だが、ワイルドな北海道のそれとはまた違う趣があっていい。
なんというか、全体に穏やかで柔らかな印象だ。
反面、開放感のようなものはあまり感じない。
イージーライダーは似合わないだろうな。
チョッパーを駆るピーター・フォンダを想像してみたが、鉢巻きして軽トラに乗ってる高倉健しか思い浮かばん。
農道でもあるんだよね、この道。

整備された花壇と荒れ地
整備された花壇と荒れ地のギャップが印象的

さあ、そろそろ十三夜の時間だ

どんよりとした空の下、ほぼ予定どおりにMAXバリュー能代北店到着。
酒と、少々のつまみを購入して、本日の宿に向かう。
ついでにお土産も買ったのはナイショだ。
地元ならではのお菓子がリーズナブルにゲットできてシメシメだとか、決して人に言ってはいけない。

ここまでは、ほぼ予定どおりだ。
スケジュール進行もそうだが、天気もまた。
予定どおりというか、期待どおりというか。
台風が近づいているのだが、微妙なさじ加減で進路が逸れ続けているようだ。
有難いことだが、このラッキー、いつまで続くのか。
今までラッキーだった分、最終日でまとめて支払わなければならないような気もする。
もちろん、対価に得るのはアンラッキーだ。
明日どうなるか、明日になれば分かること。

さあ、十三夜到着だ。

十三夜の外観
十三夜に到着のイメージ

十三夜アゲイン

久しぶり…というか2ヶ月ぶりの民宿十三夜。
玄関前で女将さんの出迎えを受ける。
やあ、またお世話になります。
ちっとも久しぶりの気がしないのは当然として、なんというか、やって来たというより、帰ってきたという感じ。
このユル懐かしさが魅力なんだよね。
といいつつ荷を降ろす。

民宿十三夜の和室
今回泊まった部屋 堂々たる和室である

今宵の部屋は和室。
なかなか趣のある佇まいである。
子供連れでも充分な広さ。
天井が高いので、一人だとボッチ感が半端ない。
昔ながらの建築なので、断熱性能は期待できないようだ。
有り体に言うと「寒い」。
この部屋の暖房器具が、小型の開放式ファンヒーター一基。
全室暖房が当たり前の、冬虚弱体質な北海道人にとっては文字通り背筋が寒くなる光景だ。
せめて炬燵があったら…あ、その手があったか。
気付かなかった、炬燵いいじゃないか。
今度提案してみようか。
※本記事は記載されている公開日時の1か月以上あとに書かれたものです。

ともあれ、部屋に着いたらまず充電。
あと、カメラにGPSデータ送信だ。
時間があればブログアップだが…今回はやめにしておこう。
今宵は食べ、飲み、そして語るのだ。

そして宴が始まる

民宿十三夜 2017年10月22日の夕食
今宵の夕餉 これ見よがしの華やかさとは無縁 暖かくそして美味い

前回もそうだったが、この値段でこの料理。
あり得ないでしょ普通。
派手さはないんだけど、それがまた良い。
年のせいかもしれないが、こんな「普通」の一品一品に、無性に恋い焦がれる。
旅館や料亭で供される職人技も悪くないが、どちらを食べたいかと言えば、こんな「普通」な味を選ぶ。
それはもう間違いなく。
橋で料理を啄み、盃を傾け、女将さんとの会話に興じる。
それが十三夜の楽しみ、十三夜の「普通」である。
まあ、こんな「普通」、そんじょそこらに転がってなんかない。
今どき希有な「普通」って、ちっとも普通じゃないし。
普通という名の特別。
そんな感じだろうか。

筍、ワラビ、がんもどき、蒟蒻、しいたけの煮染め
「ばあちゃん」の煮染めに感涙 筍とワラビが秋田

いつも思うのだけど、煮染めってどうしてこんなにほっこりするんだろう。
上手な人が作ればもちろん。
それなりの腕の人が作っても充分に美味しく、なによりも暖かい。
年を取った証拠でしょう♪
竹内まりやの唄にあったなそんなフレーズ。
華やかな皿達の中にあって、いつも地味地味な引き立て役を演じているけど、真っ先に目に入って、真っ先に箸を伸ばすのが煮染めなんだよね。
と言いつつ、箸を伸ばす。
まずは筍だな。
ほどよくつゆが染みた筍の、風味と歯ごたえを楽しんだら、柔らかなワラビで緩急をつける。
どちらも持ち味は野趣。
イメージ的には秋田だな。
たっぷりと旨味を吸い込んだがんもどきを味わったら、次は蒟蒻で口の中を引き締める。
いや、これもまた味が染みて美味い。
そして、殿は椎茸。
旨味をたっぷり吸ってプックリと膨らんだ身を噛みしめ、その弾力を味わい、口中にほとばしる出汁の旨みを味わう。
やばいな、書いてて腹が減って来た。
煮染め食べたいぞ。

豚の角煮 長ネギ添え
豚の角煮という変化球が面白い 口の中でとろける脂の軽やかな旨さ

二の皿が豚の角煮というのは予想外だった。
いや、良い意味で。
へー、ここでこってりとした一皿を持ってくるのかと。
てっきり魚系だろうと思っていた。
箸をつけると、思いのほか柔らかい感触にホーと思う。
こいつはあれだ、トロトロお肉だ。
ちょっと強めに挟むと千切れてしまいそうな、プルプルとしたソレを口の中に放り込む。
ちょっと噛むと、ホロリとほぐれ、続いて、トロっとした脂の旨みが広がる。
お、想像以上にあっさりしている。
脂っぽさは鳴りを潜め、肌つやに良さそうな成分が口の中で踊り出す。
これはたまらない酒のつまみですね。
などと、ビールをあおる。
最高ですがな。

カレイ?の煮付け 付け合わせのゴボウもいい味出してる
カレイ?の煮付け 付け合わせのゴボウがまた良い

そして魚の煮付けである。
たぶん…カレイ?
すみません、あまり魚に詳しくないんです。
聞いておくんだったと、今更の反省。

美味しい。
普通に特別美味しい。
塩っぱすぎず、薄すぎず。
良い感じで汁が染みている。
もちろん、生臭さなど一切ない。
身をさっくりほぐし、箸で口の中に入れると、ほのかな醤油の香りを放ちながら、旨みの染みた身がホロホロと崩れていく。
これ、ご飯のおかずに最高。
でもって、酒の肴にも最高。
日本酒なら申し分なしだけど、ビールで流し込むってのも悪くない。
何気なく並んでるけど、魚の煮付けって、近頃じゃ稀少アイテムなんだよね。
しつこいようだけど、この料金でこの食事、本当に良いんですか?

十三夜のボークチョップ
前回は撮りそびれた肉の一皿 今宵はボークチョップ…みたいな もちろん美味

とどめのポークチョップ。
パーフェクトなまでにザ・ベストご飯のおかず。
それがなぜとどめかというと、一番最後に登場したメニューだから。
前回はステーキ?ポークソテー?が、食事のやや終盤、酒が回り始めた頃に登場。
撮り忘れるわ、ご飯と合わせそびれるわのジョーカー的存在だったが、今回は割と早めに登場。
ご飯のおかずとしても、しっかりとその役割を果たしていた。
GJご苦労様。

前回同様、質・量とも満足な内容に、ただただありがとうと言いたい。
ビールで喉と口の回転軸を潤し、愛情こもった料理で舌と心を潤す。
そして、女将さんとの会話で魂を解きほぐす。
自分で書いてて恥ずかしいフレーズに思わず赤面だが、そのくらい持ち上げてもOKだろう十三夜。

ニシンの切り込み
ニシンの切り込みもあったのだ

女将さんと少しだけ語ったこと

腹もくちくなり、酒も進み、口も回るようになってきた。
相変わらず女将さんと話をするのが楽しい。
時折口にするグチもまた楽しい。
と言ったら失礼だろうか。
以下、要約。
※注:かなり脚色してます。

・せっかくの料理をお客さんが残すんですよねー(ショボーン)。

・うちは民宿、24時間のホテルじゃないんです、門限あるんです。
なのに、どうして?

・北海道の人って暖房ガンガン使って、真冬に半袖でビールにアイスクリームとかおかしくないですか?おかしいでしょ?

などなど。
ほんと、一人で良く切り盛りしていると思う。
いろいろ苦労されているようだけど、それもまた楽しみに変えていくパワーがあるんだろうね。

北海道人のくだりは頭が上がりません。
いや、まったくそのとおりですから。
北海道人って、ホント、エコに反することが好きというか得意なんです。
徒歩2分以上なら平気で車使うし。
自分も充分北海道人であるという自覚があります。
冬は北海道人から暖房代徴収してください。
そうしたら遠慮なく暖房ガンガン使いますから。

と、なんだか酒が進みすぎたのか、いささか眠くなってきた。
もう少し飲みたかったが、ちょっと横になりたくて、謎の会話を続ける相方と女将さんを残し、一人部屋に退散。
「ちょっと横に」が「朝まで横に」なったことは言うまでもない。

秋田・青森 秋の小旅行その5 「寒風山で昼食を」

二日目のオープニングは雨

2日目の朝は雨 レールパークの事務所も濡れている
2日目の朝は雨 レールパークの事務所も濡れている

朝、薄暗い窓を開ければ、雨に煙る山間の風景。
忌々しいが天気予報どおりだ。
奇蹟を期待したが、まあ仕方がない。
ガスに覆われた山並みを眺めながら朝湯につかる。
温泉宿の醍醐味だな。
いやぁ~極楽。

一風呂浴びたら朝ご飯である。
当初ちっとも期待していなかった朝食だが、昨日の夕飯で期待値がいや増してしまった。
ハードルちょっと高め。
果たして、その内容は…まあ、期待値が大きすぎたようだ。
やはりここは謙虚になるべきだろう。

清風荘の朝食 ほぼザッツ・オール
ザッツ・オール な清風荘の朝食
なめこのみそ汁のある朝食は至福である
なめこのみそ汁のある朝食は至福である

必要にして最低限。
まあ、それはいい。
内容にもさほど不満はないが、皿がどうにも好みではない。
白磁の、和よりも洋に近い、シャープなシルエット。
なんだろう、上に置かれた場違いなおかず達は。
ワシら洗い物減らしたいんだよね的な意図を隠すつもりもないらしい。
などと、不満はあったものの、ご飯もおかずも美味しくいただいたし、腹もくちくなればハッピーエンドである。
それに、好物のなめこのみそ汁がおかわりできたし。
気分良く一日のスタートを切ることが出来た。
と、ブログには書いておこう。

雨の中、寒風山を目指す

さて、本日は、寒風山でランチを、次に─ほぼオマケだが─日本一低い山「大潟富士」を見物して、マックスバリュー北能代店で酒とつまみを買い込み、十三夜で宴を楽しむという算段である。
天候に期待することは出来ないが、もしかしたら、昨日と同じように奇蹟的に晴れるかも知れない。
日頃の行い良いし(当社比)。
台風はきっと、進路を逸らしまくってくれることだろう。

雨に滴る、朝の清風荘
雨に滴る、朝の清風荘 アリデベルチ!

本日もルートはグーグル先生の仰せのままに

夏の秋田ドライブ、先だってのイタリア+プチ・スイス旅行で、すっかりグーグル先生信者となったワタシ。
清風荘→大館北IC→秋田自動車道(無料区間)→鷹巣IC→県道324号線→国道7号線→二ツ井白神IC→秋田自動車道(無料区間)→能代南IC→国道7号線→県道42号線→県道55号線→寒風山展望台というルートを一瞬ではじき出すグーグル先生に精神的に平伏しつつ、カーナビにもルートセットする。
順調に行けば、というか、昼までには余裕で寒風山に着くスケジュールだ。
天候回復を期待しながら、雨の中をTake it easyで清風荘を出発した。

道の駅が空港?空港が道の駅?

大館能代空港のアプローチ
空港に道の駅?なんじゃそりゃ 看板に誘われ思わず寄り道

大館樹海ドーム付近で渋滞に巻き込まれたものの、恙なく車は進む。

予断だが、この樹海ドーム、見た目が王蟲(おうむ)なんだよね。
その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべしのオームだ。
目を真っ赤に光らせて暴走しそう。
樹海ドームというより腐海ドーム、いや腐海オームだな。
どうやら相方も同じ考えらしい。
というか写真撮りまくってるし。
どうやらとても気に入ったらしい。

閑話休題、大館北ICから秋田自動車道に入り、大館能代空港手前でいったん一般道へ降りたところで「道の駅・大館能代空港」なる珍妙な標識というか看板を発見。
躊躇うことなく寄り道することにする。

大館能代空港の案内板
空港に道の駅があるのか?空港が道の駅なのか?

それにしても、こんな辺鄙なところ、と言っては失礼だが、アクセスもあまりよろしくない場所に空港があって、あまっさえ道の駅も標榜しているのは、いささか不自然に思えてならない。
ワタシの脳内では「注文の多い料理店」がリフレインされている。
明らかに「誘ってる」よな…。
などと思いつつ、空港ビルの中に入ってみたが、まあ、当たり前に空港だった。
まあ、そうだろう。
ただ、便数が異常に少ない。
さきほど飛び立って行ったANAのB737のあとは夕方の一便だけ。
決して遠くないところに秋田空港があるんだし、無理からぬところだが、そんなことわかりきった事だよなぁ。
ではなぜ?
う~ん、考えれば考えるほど良く分からない。

この一角が道の駅らしい
どうやら、この一角が道の駅らしい

で、肝心の道の駅なのだが、結局、どこが道の駅なのか、これまた良く分からなかった。
もしかすると、1F片隅にある小さな物販コーナーがそうなのだろうか。
そう思って写真を撮ってみたが、頭の中では「?」が絶賛量産中である。
結局のところ、二人して頭に数多の???を浮かべながら道の駅を後にした。
収穫があったとすると、エントランスにあった、お出迎えワンコが可愛らしかったことだな。
いってらっしゃい…お出迎えじゃなくて、お見送りワンコでした。

ワンコのオブジェに見送られる
ワンコのオブジェに見送られる

そして寒風山の頂きに立つ

寒風山展望台
寒風山展望台に到着 実に27年ぶり
寒風山展望台から能代方向を望む
頂上について間もなく雲がひいていった 奇蹟や
寒風山頂上から秋田市方向を望む
海岸線のカーブがどこどなく函館を思い起こさせる

「大館能代道の駅空港」から1時間半ほど走って寒風山展望台に到着。
相変わらず雲は低く、しみったれの太陽はちっともご尊顔を拝させてくれない。
それでもいつしか雨は止み、山頂を覆っていた雲も霧散しつつある。
やったね。
まあいわゆるひとつの奇蹟だ。
いやー日頃の行い良いしー(棒)
いつかバチがあたるだろうその日までラッキーでいたいものだ。

それにしても、寒風山!
実に27年ぶりである。
前回訪れたときは単車(RZ250RR)だったな。
レストハウスの駐車場で、変なネーチャンが、ワタシのバイクをしげしげと眺めていたっけ。
なんだかひどくボケたセリフをかましてくれたことを良く憶えているのだが、どんなセリフだったかは忘れてしまった。
なんせ四半世紀オーバーである。
こっちがボケてしまうわ。

などということを思い出しつつ、展望台レストランに向かう。
時刻は12時半。
昼飯にナイスなタイミングである。

展望台レストラン入口に掲示しているメニュー
展望台レストランの入口 ワタシぶは心に決めたメニューがある

寒風山で昼食を

その昔、某宝石店のショーウィンドウを眺めながら朝食をとっていた娘がいた。
あれから50と余年。
いい年こいた男二人、展望台レストランの窓に張り付き、眼下に広がる絶景を眺めがら昼食をとっている。
すこぶるどうでもいい喩えである。

さて、天候はパッとしないが、雨にたたられることだけはなかった。
ミニマムな幸運に感謝しつつ、昼食と風景を堪能することにしよう。
オーダーは昨夜のうちに決めてある。
グーグル先生は偉大だ。

昼食は「男鹿しょっつる焼きそば」を

つけ加えるなら「ハタハタのフリット添え」だ。
天ぷらとか言っていたが、ここはフリットだろう。
つまり、昼食は「チャイニーズパスタのしょっつるソース男鹿風ハタハタのフリット添え半熟卵のせ」を、である。

……

長いしダサいし、やっぱり男鹿しょっつる焼きそばでいいや。
ちなみに730円税込だ。

男鹿しょっつる焼きぞば730円
迷わず「男鹿しょっつる焼きそば」をオーダー これを食べたかった

で、肝心の食レポだが、結論から言おう。
想像よりずっと美味しかったと。

これは焼きそばの革命かもしれない

革命と言っても文化大革命などとは比較にならないちっぽけなモノだが、もしかすると、将来、新たな焼きそばの種の起源としてWikiに載るくらいのポテンシャルはあるかも知れない。
刮目すべきは汁気の多さである。
ここはスープと言うべきか。
しょっつるの風味がほどよく利いた塩味のつゆが、多すぎず少なすぎず、万遍なく麺に絡んでいる。
中細の蒸し麺は、強火で炒めたのだろう、表面は比較的カリッと、中はしっとりもちっとしている。
さぞかし油ギッシュだろうと思ったがそんなことはなく、塩焼きそばしては多めのしょっつるスープが、さらに油っぽさを消しており、いい感じで麺にコクを醸し出している感じだ。
汁気たっぷりの麺が、まるでつゆ焼きそばのように、ツルツルと口の中に吸い込まれていく。
一見普通の塩焼きそばでこれは嬉しい誤算というか不意打ちというか快感である。

タダモノでない添えモノ

添えられたハタハタの天ぷら…もとい、フリットも良い役割を果たしている。
小振りで淡泊だけど、しっかりとハタハタの印象を残してくれてるんだよね。
添え物でございます的にシオらしくしているようで、けっこうグイグイと男鹿秋田をアピールしている強かさ。
焼きそばに天ぷらとか普通考えないでしょ。
あ、フリットか。
考えて実行してメニューにしちゃうところが凄いと思う。
油っぽさ控え目だからこその荒技だろう。

一方で、半熟卵というか温玉の立ち位置は微妙かな。
普通なら「わーい温泉卵だー」的な条件反射でグリグリかき混ぜるところだが、あまりそういう気にならない。
なんというか、しょっつるスープの絡んだ麺を最後までじっくりと味わいたい気分に水を差される感じ?
せっかくの逢瀬を邪魔すんなよ的な?
なにか別なモノをトッピングするか、あるいはむしろ、なにもない方が良かったと思う。

それだけ、汁と麺のバランスが良かったということなのだが、いっそのこと、超シンプルに、麺と汁だけ、具はキャベツと豚肉だけ、青のりではなく小口葱の刻みを散らし、添え物は紅ショウガだけ、それも千切りではなく薄切りを、というのはどうだろう。
肉の代わりにハタハタの唐揚げってのもいいか。
などと、拉致のないことを思いつつ完食。
「シェフを呼んでいただこうか。」
思わずそう言いたくなるような味だった。

ご馳走様でした。

寒風山展望台レストランのハタハタ蒲焼き丼
相方はハタハタ蒲焼き丼をオーダー う~ん…こっちも旨そうだな

なお、ハタハタ蒲焼き丼だが、こちらも非常に美味。
秋田だからと強烈な甘辛さを覚悟していたが、口に含んだ瞬間、品の良い妙齢のご婦人に挨拶されたような気分になる。
なんのこっちゃかと思うが、見た目とは裏腹な、繊細で丁寧な味付けに、思わず襟を正してしまったということ。

これにも温玉トッピング。
どこまで温玉好きなんだか。
悪くはないが、ハタハタの蒲焼きの風味を活かすなら、しょっつる焼きそばと同じく、ない方がいいかも。
どうしてもというなら、軽く茹でたオクラがいいかな?

いずれにせよ、展望台レストランというバリバリの観光施設でありながら、観光地にありがちな、値段の割に味と見栄えと量はイマイチ、店の雰囲気もイマイチという残念な仕様とは一線を画すクォリティが素晴らしい。
しょっつる焼きそば食べたさに再訪を検討したくなるレベルである。

いつかまた、寒風山で男鹿しょっつる焼きそばを。
温玉抜きで。
そんな思いを胸に、寒風山を後にする。

目指すは十三夜!

秋田・青森 秋の小旅行その4「1日の〆は温泉とビール+鍋で」

本日は温泉宿で一泊

清風荘のフロント
清風荘のフロント

レールバイクで軽く身体を動かした後、本日の宿へと車で移動。
といっても、レールバイクから宿はまでは直線距離で200mもない。
歩いたって行けるというか、むしろ、歩いた方がいいくらいの距離だ。
いつものようにナントカトラベルで予約したのだが、別にレールバイクの近くだからというわけじゃない。
他に空いてる宿がなかっただけの話である。
実は、予約してからレールバイクの存在を思い出し、調べてみたら超近くてビックリ。じゃあ行ってみようか、という流れだ。
これ、ホントの話。

汗を流したら…でしょ

部屋に到着し、荷を解気終え、早々にランニング用のウェアに着替える。
軽いストレッチと筋トレを済ませたら、ランニングシューズに履き替え、宿の周囲で軽くランニング。
10分ほど走ったら、軽く身体をほぐし、火照りが冷めた頃合いに、温泉に向かう。
流す…というほどの運動量じゃなかったが、やっぱり汗をかいたあとはひとっ風呂でしょ。
風呂上がりといえばビールでしょ。
ビールといえば…。
ビールといえば鍋だよね…あれ?

一風呂浴びてビール たまりませんね
一風呂浴びてビール たまりませんね
本日の夕食の全容 宿泊料金を考えたら申し分なし
本日の夕食の全容 宿泊料金を考えたら申し分なし
山間の温泉宿と言えばイワナの塩焼き
山間の温泉宿と言えばイワナの塩焼き 相方は全部食べちまった
華やかさはないが、ひとつひとつが丁寧 意外と薄味で上品
華やかさはないが、ひとつひとつが丁寧 意外と薄味で上品
秋田と言えばキリタンポ鍋 肉厚の舞茸と比内鶏の出汁が美味い
秋田と言えばキリタンポ鍋 肉厚の舞茸と比内鶏の出汁が美味い

宿泊料金を考えたら、十分すぎる味をボリュームである。
何より感心したのは、品の良さを感じさせる薄めの味付けと、華やかさはないが、一品一品丁寧な仕事ぶりだ。
言い忘れたが、温泉も素晴らしい。
というか、ここの宿の売りが温泉だった。
お値段以上、それ以上の宿である。

夏の旅行の時も思ったが、やっぱり秋田っていいな。
特に、食べ物と温泉がいいな。
食べ物と温泉がいいな。
大事なことなので2度いいました。

客室への仕切り戸
客室への仕切り戸 背後は温泉

秋田・青森 秋の小旅行その3「廃線跡で遊ぶ」

小坂鉄道跡でトロッコを

レールバイクというか、なんかエアロバイク 意外と速い
レールバイクというか、なんかエアロバイク 意外と速い

三忠食堂で昼飯を済ませ、大館へと向かう。
目的は小坂鉄道レールバイク。
たいそうな名前だが、早い話、足こぎトロッコである。

小坂鉄道は2009年に廃止された。
旅客営業は1994年に終わっている。
その昔、多分大学生の頃だったと思う。
小坂鉄道や十和田電鉄など、東北の私鉄の時刻表をよく眺めていたことを、おぼろげに思い出す。
いつか乗ろう、いつでも乗れる。
そんな軽い認識だった。

どうしてもっと早くに訪れなかったのか。
写真を残そうとしなかったのか。
なんて、今更そう思うことが多すぎる。
小坂鉄道も、数多の後悔の、そのひとつに過ぎない。
後悔多すぎ。
ほんと、今更の話だ。

軽い登り坂なのだが、動力車に追いついてしまうことしばし
軽い登り坂なのだが、動力車に追いついてしまうことしばし

後顧の憂いを少しでも取り除くために

乗るはいっときの恥。
乗らないは一生の損。

この歳で足こぎトロッコ?
スワンボート乗るより恥ずかしい。
などと最初は思った。
しかし、ここまで来たんだ。
たくさんの人生を運んだ廃線跡を、どういう手段にせよ、なぞらずに通り過ぎることなど、鉄道(線路)をこよなく愛するワタシにできるはずがない。
今できるベストが、ちょっぴりマヌケな陸上スワンボートに乗ることだとしたら、乗るしかあるまい。
というわけで、腹をくくってレールバイクすることにする。
なんて、大げさだな。

走ってみると気分爽快 下りだとけっこうなスピードが出る
走ってみると気分爽快 下りだとけっこうなスピードが出る
左エンジンに若干の不安を抱える先発便
左エンジンに若干の不安を抱える先発便

鉄の端くれとして最初は抵抗があった

レールバイクというか足踏みトロッコはまったくの初めて。
自分は鉄道ファン、いわゆる鉄の範疇に入っているという自覚はあるが、トロッコに乗りたい思ったことは一度もない。
線路は営業車両が往来して初めてなんぼのもの。
走っていいいのは、暮らしを支える物資や人生を運ぶ営業車両。運行をサポートする支援車両だけだ。
重連のディーゼル機関車や、20m級の気動車が往来していた路線を、あんなオモチャで走るとは、一体何が目的なのか。
家族連れやカップルが、キャーキャー、ワーワー言いながらペダルを漕いで鉄路を進むなんて、遊園地のアトラクションじゃあるまいし。
別に廃線跡じゃなくてもワーキャーできる乗りものはあるだろう。
在りし日の鉄路とそれを支えた人、支えられた人への想いというか、リスペクトが微塵も感じられない。
それは、小坂鉄道と沿線の人々が重ねて来た時間、紡ぎ続けた思い対する冒涜ではないのか。

鉄橋でスローダウン 紅葉の渓谷を存分に楽しむ 
鉄橋でスローダウン 紅葉の渓谷を存分に楽しむ

乗ってみたらメチャクチャ楽しかった

などと、一介の鉄の端くれが偉そうに語ったけど前言撤回。
すみません、さんざん言っておいてなんだけど、乗ってみたらメチャクチャ楽しいです。

線路の上を「オープンカー」で走るということがこれほど楽しいとは思わなかった。
こぎ始めはペダルが重いが、スピードに乗れば、いっそ軽い。
しかも、けっこう速い。
頑張れば並走する車に匹敵する速度が出せる…かも。
少なくとも気分的には出せる。
気分を漢字二文字で表すと「爽快」。
なんというか、とにかく爽快。
歳?
そんなの忘れたよ。
天気が良い日に、ぜひもう一度乗ってみたい。
タイムトライアル、やらせれくれないかな?

動力付きトロッコ列車だと家族連れペット連れで楽しめる
動力付きトロッコ列車だと家族連れペット連れで楽しめる
笑顔を乗せて「特別列車」が戻って来た
笑顔を乗せて「特別列車」が戻って来た

幸せ一杯夢いっぱいの家族連れも、トップオブザワールドなカップルたちも、皆楽しそうだ。
明らかに場違いな我々だって楽しいのだ、楽しくないはずがないだろう、このリア充ども。
周囲の目など気にしなければ、世の中、いくらでも楽しむことができるものだ。
…は〜ぁ

秋田・青森 秋の小旅行その2「弘前は美味しい」

弘前と言えば?

午前10時ちょっと前に弘前到着。
弘前城近くの駐車場に車を停め…ないで、そのまま某所へ向かう。
なんで?
弘前観光といえば、やっぱり弘前城じゃないの?
それはまあ、間違いではない。
というか、トレビアンな花見を経験したいなら、絶対外すことはできないし。

では、桜の季節以外なら?
アナタハヒロサキヲドウヤッテ楽シミマス?
ベストソリューションなんてものは人それぞれだろうが、ワタシ的には断然「虹のマート」がオススメ。
いやいや、むしろ弘前と言えば「虹のマート」でしょ。

オンリー焼き魚の惣菜屋 数度目の訪問だが、いつ来ても楽しい
オンリー焼き魚の惣菜屋 数度目の訪問だが、いつ来ても楽しい
ずらっと並んだオンリー焼き魚 弘前の食の奥深さを感じる 函館にも欲しいよ
ずらっと並んだオンリー焼き魚 弘前の食の奥深さを感じる 函館にも欲しいよ

絢爛豪華とは無縁だが、実に充実した惣菜の品々が、訪れた人の、目と舌と腹を楽しませてくれる。

最後に訪れたのは5年前だが、今回、さらにパワーアップした様子にエキサイトしつつ、嬉しさ半分、(函館にないことへの)悔しさ半分で、賑わう場内を探索。
まず向かったのが焼き魚専門の惣菜屋。
海のない弘前に焼き魚の専門店だと!?
最初に訪ねたときはホントに驚いたものだ。
訪ねたのは土曜の朝の10時過ぎだが、すでにけっこうな人入り。
弘前ってすげーな。

弘前といえばイガメンチ 相変わらずの売れ行き
弘前といえばイガメンチ 相変わらずの売れ行き
なめこのコンブ漬け風 「あ、青森!」と心の中でガッツポーズした一品 いい すごくいい
なめこのコンブ漬け風 「あ、青森!」と心の中でガッツポーズした一品 いい すごくいい
焼き魚の店とは反対側の一角の惣菜屋 ここのラインナップも素晴らしい
焼き魚の店とは反対側の一角の惣菜屋 ここのラインナップも素晴らしい
なんという質実剛健な布陣 名脇役で固められた盤石のラインナップに刮目せよ
なんという質実剛健な布陣 名脇役で固められた盤石のラインナップに刮目せよ
たらこの煮付け!目から汗が出てきそうなくらい懐かしい 酒がほしくなる
たらこの煮付け!目から汗が出てきそうなくらい懐かしい 酒がほしくなる
もちろん揚げ物にだって抜かりはない そしてなぜかスイーツまで
もちろん揚げ物にだって抜かりはない そしてなぜかスイーツまで
駄菓子の卸問屋的店まである ソースカツにちょっと心惹かれる
駄菓子の卸問屋的店まである ソースカツにちょっと心惹かれる
最終兵器ツブ 虹のマートに来ると必ず買うのだが…今回も買った 当然でしょ
最終兵器ツブ 虹のマートに来ると必ず買うのだが…今回も買った 当然でしょ
イガメンイ(イカメンチ)お買い上げ 数年前に比べ断然に美味かった
イガメンイ(イカメンチ)お買い上げ 数年前に比べ断然に美味かった

虹のマートたまりません。
場内の一角で、惣菜をつまみに、真昼間から酒を飲み明かせたら最高だな。
1泊2日「虹のマート飲んだくれツアー」。
今度企画してみようかな?
もちろん、宿泊は「津軽屋旅館」で。

弘前公園も忘れずに

虹のマートの素晴らしさに忘れがちな弘前城だが、やはり一度は見ておきたい。
というわけで、初見の相方のために弘前公園へと向かう。
普通は先に弘前城なんだろうけどね
などと、さきほど確認して置いた駐車場に車を預け歩き出す。

花の祭典をやってる関係の菊の花
花の祭典をやってる関係の菊の花
レンズを向けた先にあった秋
レンズを向けた先にあった秋

園内に足を踏み入れたものの、いろいろ撮りまくって、さっぱり前に進まない相方を尻目に、いくつか目に止まった情景を切り取っていく。
それにしても弘前公園、こんなに広かったっけ?
移設工事中の本丸入り口にたどり着くだけで、けっこうな時間を消費してしまった。
せっかくだから本丸を見ていくか?
逡巡したものの、あちらこちら工事中の本丸見学に、それ以上の時間を費やすこともなかろうと引き返す。
その時点で正午を回っていたし。
決して入場料310円が惜しかったわけじゃないんだからね。

三忠で昼食を

というわけで、津軽100年食堂で知られている「三忠食堂」へ向かう。
本場本物の津軽そばだ。
否が応でも期待が高まる。

三忠食堂の外観 津軽100年食堂の風格…を感じないわけでもない
三忠食堂の外観 津軽100年食堂の風格…を感じないわけでもない
知る人ぞ知る 知らない人はあまりいない地元の名店なのである
知る人ぞ知る 知らない人はあまりいない地元の名店なのである
 津軽そば 焼き干し、昆布、醤油だけのつゆ 意外としっかりとした出汁に感心する
津軽そば 焼き干し、昆布、醤油だけのつゆ 意外としっかりとした出汁に感心する
これが焼き干し えぐみがほとんど感じられない
これが焼き干し えぐみがほとんど感じられない
普通のかけそば 普通に美味しい こっちは返しが入っている 津軽そばとビジュアル被りすぎ 
普通のかけそば 普通に美味しい こっちは返しが入っている 津軽そばとビジュアル被りすぎ

つなぎに大豆を使った津軽そば。
とても柔らかく、箸で持てば切れてしまう。
そば粉十割ほどではないが、さぞかし「もっさり」してるだろうと思ったが、意外と滑らか。
歯ごたえを期待する向きには不適だが、やさしい歯ざわりと喉越しは悪くない。
返しを使わないシンプルなツユと相まって、なんというかアダルティな味わい。
今夏訪れた弘前「一力」のシンプルだが力強い蕎麦と、どこか似ている。

中華そばもイケるんです

中華そば 焼き干しの出汁がきいたスープがとても美味 細めの麺とよく合う マジで美味かった
中華そば 焼き干しの出汁がきいたスープがとても美味 細めの麺とよく合う マジで美味かった

ラーメン?
いいえ、これは中華そばです。
そうとしか呼べない。
昆布と焼き干しだろうか。
和風出汁が前衛、鶏がらスープ後衛を固めたスープ。
それと、細めの縮れ麺。
一口すすって、ゆっくり一呼吸すると、
シンプルだけど奥行きのある旨味が、身体中に滋養となって行きわたる。
まあ、一言でいえば「旨い」かな。
名脇役のような味わい深さ。
そんな感じだ。

津軽100年食堂の店内 飾り気なしにただ古い そこがマニアック
津軽100年食堂の店内 飾り気なしにただ古い そこがマニアック

秋田・青森 秋の小旅行その1「始まりは雨」

雨の中、船は海峡を渡る

台風の気配を感じつつ雨の中を出港
台風の気配を感じつつ雨の中を出港

現在5時9分。
青函フェリー「はやぶさ」青森行きの2階客室(雑魚寝部屋)で、眠い目をこすりながらブログアップ中。
いや、本当に眠い。

函館を出港して40分ほど経った。
相方は、船内の写真を撮りに行ったきり戻ってこない。
初めての「はやぶさ」乗船だ。
きっといろいろ撮りまくっているのだろう。

これから弘前を訪れた後、本日の宿泊地、大館の温泉宿「清風荘」に向かう。
天候はあいにくの雨。
こんな予報だったっけ?
予報では、もう少し天気が良いはずじゃなかったか?
台風接近が当初予想より早まっている影響なんだろう、
最新の予報では、帰路のフェリーと台風がジャストミートの可能性が高い。
しかも、超大型だってんだから、もう笑うしかない。

2泊3日の秋田・青森小旅行。
まあ、雨なら雨の楽しみかたもある、
そう割り切ればいい。
といいつつ、寸暇を惜しまずブログアップブログアップなのである。

薄暗い船室でブログアップ 電源があるとホント安心
薄暗い船室でブログアップ 電源があるとホント安心
午前7時半に朝食 ○ライアルで買ったサラダと鶏めし あまり美味しくなかった
午前7時半に朝食 ○ライアルで買ったサラダと鶏めし あまり美味しくなかった

三泊四日秋田小旅行〜旅の終わりに

その昔の青函連絡船時代を含め、数十回ほどになる函館・青森航路だが、船上でブログアップするのは初めてだ。
なにより、背後のコンセントから電源取り放題というのがありがたい。
おかげでスマホもPCも思う存分に使うことができる。
時代だな。

船上で100V電源を使う
船上で電源使い放題 いい時代になった

大きな目標は達成できた

今回の小旅行には、来月予定しているミラノ旅行のウォーミングアップという意味合いもあった。

「旅行中に可能な限りのブログアップ」
「新カメラの操作に慣れること」
「GPSロガーとしてのスマホ操作習熟」
「上記テーマの問題点洗い出し」

以上が大きな目的だったが、目標はほぼ達成できた思う。
カメラの予備バッテリーが1個では足りないことが分かった。
モバイルバッテリーが非常に役立つもことも分かった。
Googleナビが、まれにフリーズすること、その場合、スマホを再起動すればレジュームすることも分かった。
予備ナビとしてガーミン必携であることも分かった。
画像ストレージとして、別途ポータブルHDDが必要だと分かった。
スマホのテザリングが絶大な効力を発揮する(今も船の上でテザリング中)ことも分かった。
というか、モバイルツールとして、スマホが如何に重要な存在か、完膚なきまでに思い知らされた。
ミラノについたら、早々にSIMカードを買うことにしよう。
来月の旅行に際して必要なテクニカルスキルの習熟と、問題点の洗い出しは、ほぼできたんじゃないかと思う。

そもそも、なぜ旅をするのか

もちろんスキルアップのために旅をするわけじゃない。
風景や箱物、乗り物を見て、撮って、記録してブログアップするために旅に出るわけじゃない。
旅する理由って、もっとメンタルなものだと思う。

今回の秋田小旅行は、ワタシ的にはノープランに近いものだった。
とにかく現地に行って、歩き回って、それから考えてみようと。

道中いろいろなことも考えた。

自分が抱えている問題。
家族が抱えている問題。
これまでの人生。
これからの人生。
自分はどうすべきなのか?
自分はどうしたいのか?

旅をしていると、煮詰まりそうになった心が、ふっと解放される瞬間を感じることがある。
”あ、今、肩のチカラが抜けた”。
なんだ、こんなことだったのか、と振り返ることが出来たりもする。
今回、そんな肩のチカラの幾ばくかを、津軽海峡に捨てることができた。
そんな気がする。

船と波
時間という海原を航跡を描きながら人という船は進む

総じて、いい旅だったと思う。

さて、もう少しで函館に着くようだ。
振り返りはもう少し続くが、とりあえず、今回の旅はここまで。
ひとまず、さようなら。

青森で出航を待っている

青森フェリーターミナル近くの半田屋。
久しぶりだ。
というか、最後に行ったのはン10年前の仙台。
ご無沙汰にもほどがある。
注文は日替わり提供丼280円と「ねばねばセット」、そして味噌汁、合計490円。
安いのか高いのか良く分からん。
相変わらずな半田屋である。

青森フェリーターミナル近くの半田屋
ン10年ぶりの半田屋は、相変わらず半田屋だった
日替わり提供280円のしらす丼とねばねばセット130円と味噌汁80円
しらす丼、ねばねばセット オクラと温泉玉子がダブル

青森までは結局高速を使った。
雨のせいかどうか分からないが、一般道の流れが悪く、あまっさえ、いたるところ工事中で、思ったように進んでくれない。
鷹ノ巣から20分ほど走ったところで、高速道経由ルートに変更。
雨足はそれほどでもなかったが、120km前後で走っていると、けっこう激しくフロントガラスを打つ。
おかげでワイパーを使わずに済んだが、燃費の低下は避けられない。
まあ、100kmほどの距離を1時間かからずに走り抜けることができたのだ。
高速料金1830円と、多少の燃料代アップはやむを得ない。

車載ナビとGoogle先生にルートをセット
道の駅たかのす 青森へのルートをセットする

と、書いたところで元妻から電話。
嫌な予感しかしないが、これもまた人生。
話を終えたらフェリーターミナルへ向かおう

秋田小旅行最終日 雨のスタート

雨の十三夜
雨の音で目がさめた朝 これから青森へと向かう

雨の音で目がさめた。
今は、さほどではないが、雨は小降りのまま。
ランニングはできそうもない。
ブログアップのあと、筋トレとストレッチ。
そのあと十三夜を発つ。

日本海回りでは時間がかかりすぎる。
予定を変更して内陸ルートで戻るとしよう。
その前に、まずは本日の朝食。

十三夜の朝食 これぞ日本の朝
十三夜の朝食 これぞ日本の朝
高野豆腐の煮物 塩味控えめ ほっこりする味付け
高野豆腐の煮物 塩味控えめ ほっこりする味付け

さようなら十三夜

与謝蕪村の句を記して銘木
玄関前の銘 与謝蕪村の句が記してある

宿を発ったのは9時20分頃。
内陸の一般道経由で、青森着はおよそ13時頃と予想。
一時小止みとなったものの、雨は降り止まず、アスファルトを黒く染めている。
フロントガラスの撥水コートが苦手とする、細かなシャワーのような雨。
鬱陶しいドライビングになるだろう。

さようなら十三夜、旅行好きの女将さん。
いや、若女将?それとも単に奥さん?
聞きそびれてしまったが、まあ、いいか。
もしかすると、また訪れることがあるかもしれない。
などと、益体もないことを思いつつ、雨にけぶる田んぼを、青森に向かって走り出した。
濡れそぼる稲穂の、生き生きとした、緑艶やかな姿が目に染みる。

濡れそぼる緑艶やかな稲穂
夏の終わりの濡れそぼる稲穂の緑艶やかに

今宵は十三夜

秋田から能代へ

秋田市中心部の「寛文五年堂秋田店」から、今宵の宿「民宿十三夜」へ向かう。
その時点で14時。
チェックインが16時だから、ちょっと早めに着くかも知れない。
念のために電話を入れることにする。
「すみません、ちょっと早めにチェックインできますか?」
「高速使うんですか?」
「いえ、一般道です。」
「それならちょうどいい頃に着くと思います。」
などとやりとり。
能代って、そんなに遠かったけ?
まあ、16時前到着は楽勝さ、
などと、お気楽に考えていたのだが。
能代は遠かったよ、山王高校。

1時間オーバーで今宵の宿へ

 

民宿十三夜と車
今宵の宿にやっと到着

甘かった。
羊羹に蜂蜜かけて砂糖をまぶしたくらいに甘かった。
距離はさほどではないのだが、とにかく交差点が多い。そもそも車の流れが遅い。
相変わらず車載ナビとGoogleナビは不仲だが、最後は一致するわけだし、Google先生一択で進むことにしたのだが、なんだかルートがマニアックすぎる。
抜け道・裏道・農道だらけ。
これ考えたやつ、絶対面白がってやってるだろう。
割と好きだけど、そういうの。
というわけで、可能な限り農道を進み。マックスバリュー能代北店に到着したのが16時。
ちょこっと買い物をして、そこから宿まで20分。
結局のところ、予定のおよそ1時間オーバーの到着となった。

1日二組だけの宿

到着早々感じたのは「十三夜」のロケーションとアコモデーションの「素晴らしさ」。
なんだかぶっ飛んでいる。
こんな場所、こんな建物で、よくぞ民宿経営を思いついたものだ。
周囲は田んぼ。
商店はない。
人影もない。
鳥が高らかにさえずりまくってる。

外観は普通に古びた民家だ。
どっしりしているが、古民家でございます、というほどの風格ではない。
かといって、頑張って設定しました、みたい妙なデザイン臭さもない。
そこ、少しはチカラ入れてみようよ、みたいな残念さがないわけでもないが、肩に力が入っていないのは悪いことじゃない…よね?
などと思いつつ、建物の中に足を踏み入れたのだが…、

民宿「十三夜」のホール?
民宿「十三夜」のホール? ホールだと思う
ホールからダイニングを眺める
ホールからダイニングを眺める 普通の家っぽい
ホールから見たダイニング
小津の映画や金田一ものに出てきそうな雰囲気

う〜ん、やっぱり、古さを狙っているのか、ただ古いのか良く分からない。
良く分からないが、この緩さ、居心地がいいことだけは確かなようだ。

好きか嫌いかで言えば好き、それもかなり

最初こそ、ちぐはぐさに戸惑ったが、正直、こんな雰囲気嫌いじゃない。
いや、リラックスというか、全身のチカラが抜けていく感じは相当にいい。
それに、実際のところ、宿としての機能も悪くない。
1日二組限定ということで、民宿でありながら、バス・トイレが専用。
共用だが、大きな冷蔵庫が使える。
部屋は広く、無線LANも完備。
電源も十分。
OAタップを置いている宿なんて他に知らない。
なんだか、民家の一室を借りて暮らしている感じで心地よい。
田んぼは平坦なので、ランニングにも、もってこいだし。
うん、良い宿をチョイスしたと思う。

十三夜の客室
十三夜の客室 けっこう広い
部屋にあったOAタップ
OAタップが置いてある こんな宿初めてだ

お値段以上それ以上の夕食

某ニトリ家具のキャッチは絶対信じないワタシだが、十三夜の食事はそれ以上の内容だった。
この料金で?大丈夫ですか?いいんですか?
などと思っても口にすることなく、食事を口にするのだが…。
失礼、夕飯ではなく夕餉と呼びべきでした。

民宿十三夜の夕餉
民宿十三夜の夕餉 このあとポークソテーも出てきた
山菜の煮物 これぞ東北といった味が嬉しい 椎茸と筍が美味かった
刺身盛り合わせ
刺身盛り合わせ サザエが季節を感じさせてくれる
ニシンの切り込み 美味
ニシンの切り込み 美味 酒が進むことといったら
カレイの煮付け 家庭の味の極み
カレイの煮付け 家庭の味の極み ほっこりする

写真を撮るのを忘れたが、このほかにもポークソテーが出てきた。
結構なボリュームだが、なにより味が良かった。
魅せるための料理ではなく、日々食べ続けるための料理、つまり家庭料理のまっとうな継承。
とはいえ、ひとつひとつけっこう手が込んでいる。
しつこいようですが、この宿泊料でこの内容。
本当にいいんですか?
お値段以上とかいっている某ニトリ家具に、十三夜の爪の垢を煎じて飲ませてあげたい。

今宵の酒がすすむこと

結局、食事をしながらビールもすすみ、女将さんとおしゃべりを楽しみ時間をすごしてしまう。
今宵のブログアップはお休みとしよう。

秋田といえば稲庭うどんですね

夏の秋田は暑いというイメージどおりに暑い。
曇っているのに30度とは。
そんなわけで、今、寛文五年堂秋田店で、「乾麺、生麺味比べ天ぷらセット」1675円税込を待っている。

稲庭うどんの名店 寛文五年堂の外観
寛文五年堂の外観 期待が高まる

寛文五年堂秋田店
住所:秋田県秋田市中通1-4-3 エリアなかいち 1F
http://www.kanbun5.jp/shop.php

東京で言えば大手町っぽいエリアの、複合ビル1F。
和風モダンというのか、非常に小洒落た店だ。

あっという間にオーダーの品が来て、あっという間に食べてしまった。
写真はあとでアップするとして、まずは評価と感想。

乾麺、生麺味比べ 1025円
乾麺、生麺味比べ 1025円

期待を裏切らないという安定感

もし、路地裏の片隅で見かけた薄汚れた暖簾の先で出会っていたら、感動の嵐だったとおもう。
これだけの舞台装置と洗練されたスタッフ(和装の女性)とシナリオであれば、期待というハードルは相当高い。
その期待を裏切らず、平然と、期待どおりの美味しさを、期待どおりのサービスと雰囲気で提供しているのだから、相当にレベルの高い店だと思う。
ネットの評判も悪くないし、店もそこそこに賑わっているし、だったら素直に美味いと言えばいいのだが…。
飲食ビジネスモデルの、なんだかよくできたソリューションという印象が強すぎて、味の感想に辿り着けない。
いけない、これではせっかくのウドンが伸びてしまう。
ワタシはうどんを食べに来たのだった。

食感は僅差で生麺>乾麺

手前が乾麺 奥が生麺
手前が乾麺 奥が生麺

まずうどんの感想。
コシを残しつつ、最後に優しくぷっつりと千切れる乾麺(平麺)と、最後までモッチリと歯ごたえのある生麺(やや太麺)。
けっこう違うというのが第一印象。
そもそも、あまりうどんを食べる習慣がないので、それ以上の違いはよくわからない。
うどん県の人にはゆゆしき問題なのかもしれないが。
ツユは、定番の薄口醤油ベースの所謂うどんつゆと、やや酸味のあるごまつゆの二種。
好みとしては、生麺とうどんつゆの組み合わせがベスト。
生麺とうどんつゆのカップルがそれに続く。
ごまつゆは、淡白なうどんに対し、やや個性が強すぎる印象。
口の中が、酸味とゴマの風味に占領されてしまう。
しゃぶしゃぶ風肉ウドンだったら断然こっちだ。
付け合わせは「いぶりがっこ」と「ひじきの煮物」と薬味。
普通に美味しい。

セット限定オプション 天ぷら盛り合わせ675円
セット限定オプション 天ぷら盛り合わせ675円

天ぷらは、実はオプション。
基本の味比べセット1025円に675円プラスで提供されるもの。
構成は、エビ2尾、オクラ、ヤングコーン、なす。
もちろん、揚げたてを提供してくれる。
オクラとナスが夏の雰囲気を醸し出している。
味は期待どおり。
エピは適度にプリッとしているし、オクラも、なすも美味しい。
衣も十分にサクッとしている。
このロケーション、この雰囲気の店で675円はサービスプライスだと思う。
思うのだが…。
食べ終えて、敷紙にべったりとついた油を見つめ、しみひとつ残すことのなかった昨日の天ぷらとの違いに、思わず考え込む。
シャキッとしていながら生じゃない、みずみずしいナス。ほとんど油を感じさせない超絶技巧。
ゆぽぽ山荘のそれが「天ぷら」だとしたら、今まで普通だった美味しいナスの天ぷらって一体?

ゆぽぽ山荘の天ぷら 超絶技巧の揚げ方
ゆぽぽ山荘の天ぷら 超絶技巧の揚げ方

などと、埒もないことを考えてしまったが、そもそも同じ土俵で語ることが間違っているのだ。
期待どおりの天ぷらであり普通に美味しい。
ただし、期待値というハードル上げ状態での「普通」だ。
相当にレベルが高いことだけは強調しておく。

うどん界のスタバ?

周りから漏れ聞こえてくる奥様方の会話。
スタンフォード大学がどうだらこうだら、モーツァルトとザルツブルグ音楽祭がどうだらこうだらなどなど、時間と金がなければ語れない言葉を聞いていると、なんだか高級住宅地のカフェにいるような錯覚に陥ってしまう。

寛文五年堂秋田店は、うどん界のスターバックス的存在なのだろうか。
うどんを極めるのではなく、うどんのあるオシャレな空間と時間を楽しむ。
その舞台装置として非常に良くできているし、支払った金額を裏切るアウトプットもない。
安心安定の普通を提供するちょっとハイソなうどんカフェ、というポジションが一番しっくりするような気がする。

とはいえ、「普通」を侮ってはいけない。
実はこれ、相当にレベルが高い「普通」なのである。
ジャイアンツの4番バッターが、求められている結果をきっちり出しているのだ。
それを普通だなどというのは、実は、アンタ何様?という話なのだが、あいにくワタシはお客様。
お客様は神様なのである。
ずっこいけど。

三日目の秋田は雲厚く

早朝、空は暗く、部屋は寒く。
山の中だよなぁ。
まずは一風呂あびるとしよう。

ゆぽぽ山荘の温泉風呂
源泉掛け流し 小さめだけどいいお湯
ゆぽぽ山荘の温泉風呂
緑を眺めながらのんびり湯に浸かる

昨日までとは打って変わった曇り空。
木々の間の空は灰色だ。
さて、今日はどいうルートを取ろう。
などと考えながら朝湯に浸かる。

朝食 シンプルにして十分 みずの味噌汁が殊更美味しい
朝食 シンプルにして十分 みずの味噌汁が殊更美味しい

朝食をすましたらブログアップ。
休みなのにいつもより働いてる気分だ。
荷物をまとめる前に、写真をまとめる。

押しても誰も出てこなかったベル
押しても誰も出てこなかったベル
ゆぽぽ山荘の食堂 山荘で一番立派な場所
ゆぽぽ山荘の食堂 山荘で一番立派な場所
ゆぽぽ山荘のフロント
ゆぽぽ山荘のフロント 左のチョコっと見えているのが女将さん

ワタシ以外の客は全て登山客。
ゆぽぽ山荘は、まじで山荘でした。
料理が素晴らしかったです。
お風呂も素敵でした。
女将さんが愉快すぎました。
いい思い出ありがとうございます。

ババヘラ そして本日の宿へ

15時に角館を出て、本日の宿に向かう。
ゆぽぽ山荘。
ひらがなで書くと「ゆぽぽさんそう」。
カタカナで書くと「ユポポサンソウ」。
ローマ字で書くと「YUPOPO-SANSO」。
妙な名前だ。

念願の遭遇

道中、出会いたかった二つに出会う。

一つは秋田新幹線。
超ローカル線な景色の中を、あの流麗な車体が、けっこうなスピードで走り去る。
その衝撃というか笑撃。
ありがとう秋田新幹線。
そしてもう一つは、言わずと知れたアレ。

人生初 生ババヘラとの遭遇

ババヘラ 感激の出会い
感激の出会いのババヘラ 200円税込
やらせに応じてくれたババヘラ
作るフリをお願いするたび、花びらを増やしてくれるババヘラ
晩夏にもよく似合うババヘラ
晩夏のババヘラ

バッチャのつくるババヘラは予想通りの味。
クリーミーさに乏しいミルクシャーベットという感じ。
アイスというより氷菓といったほうがいいか。
素朴で懐かしく、真夏の炎天下、木陰で涼を取るのに相応しい味。
なんだか、小さい頃に帰ったような気分だ。
ありがとうババヘラ。
いい思い出になりました。

ゆぽぽ山荘到着〜チェックインという試練

到着したのは15時50分頃。
狭い駐車スペースに車を停め、荷物を取り出そうと、ドアを大きく開けた途端、大きなトンボが2匹飛び込んで来た。
フロントガラスのところでバタバタもがいて外に出られない。
バカな奴らだ。
招かれざる客を追い出すのに数分要したのちチェックイン…とはいかなかった。

ゆぽぽ山荘外観
角館から約1時間 ババヘラから20分 ゆぽぽ山荘に到着

チェックイン5分前のフロントに人影はなく、「誰もいないとき押すボタン」なるものを何度も押しても誰一人現われず、何一つ変化もない。
宿泊客はその辺をウロウロしているのだが…どうも、彼らも事情はよく分からないらしい。
ボタンを押しながら待つこと数分。時折呼びかけてみるものの反応がない。
仕方なく、ゆぽぽ山荘に電話をかけると、目の前の電話が鳴りだした。
あ、これダメなパターンだ。
押し寄せる脱力感。
昨年の十三湖畔の宿を思い起こす。
東北の宿は慢性的なスタッフ不足のようだ。

などと半ば諦め始めたところ、奥から年配の女性が元気良く登場。

「すみませんねー。ベルの機械、別の部屋に置きっ放しだったもんで。」

そりゃ聞こえませんねー、仕方ないですねー。
やはり、いろいろ諦めたほうが良さそうだ。

宿に着いたら最初にすること

部屋に入って、荷物を解いたら、真っ先に電源コンセントとインターネット接続環境をチェック。
必要な配線を施し、電源アダプターをセット、必要な機器の充電を始める。
そして、撮影した写真にGPSデータを書き込み、画像をMacに移したのち、アプリ「写真」でチェック、いい感じの画像を選び出し、時に編集加工を施してから、リサイズ&jpg書き出し、そしてブログアップというミッションを行う。
なんだろう、あらためて文章にすると、仕事の延長のような気がしてならない…。
う~む…。
まあ、楽しいのだから良しとしよう。

ゆぽぽ山荘の客室と座卓にセットしたPC作業環境
宿について最初にすべきこと それは作業環境の構築
コンセントに群がる電源アダプターとウネウネの配線
最も優先すべきこと それは電源とネット環境の確保

ブログアップの途中で夕食の時間。
もう18時だ。
山奥の宿でなにやってんだろうワタシ。
夕飯か、まあ何か食えればいい。
予約時にチェックもしなかったし。
さほど期待もせず食堂に向かう。

予想だにしなかった美味

期待しなかった分、ハードルが下がって評価アップ。
なんてことは良くあるが、ゆぽぽ山荘は違った。
マジで美味い。

質素なようで、どれひとつとして手抜きがない
質素なようで、どれひとつとして手抜きがない
野菜の天ぷら 揚げ方に感激
野菜の天ぷら 揚げ方に感激

きめ細かなフリッターのような衣。まったく油っぽくなく、それでいてラングドシャークッキーのようなサクサク感。
火加減は絶妙というより超絶技巧。ラフマニノフもびっくりだ。
ナスなんか、生じゃないかと思うくらいシャッキリしているのに、しっかりと火が通っていて、しかもみずみずしい。
これが天ぷらなのか。
今まで食べた天ぷらが油の揚げ漬けに思えてくる。
ご主人、あなたは一体どこから来て、どこへ行くのですか?

地の山菜「みず」の浅漬け これだけでご飯二膳はいける
地の山菜「みず」の浅漬け これだけでご飯二膳はいける

次に驚いたのは、自分たちで採って来たという山菜「みず」の浅漬けというか出汁漬け。
えぐみ・渋みはまったくない。プチッとした歯ごたえに続き、柔らかな実から、若干のぬめりと共に、出汁の旨味と「みず」の水=汁の旨味がほとばしる。香りは鮮烈でありながら、どこか控えめ。ご飯と一緒に呑み込めば、美味しさピークにさっと香りが消えて行く心憎さ。
なにこれ超美味い。

「秋田は山菜が一杯採れるんです。」

奥さんによると、その種類・量は日本一。
食べ方も多彩。
採り過ぎても決して捨てず保存するという伝統も確立されているらしい。
自家用の缶詰を作る人も多いとのこと。
そうして一年中山菜を楽しんでいるのだ。
秋田おそるべし。

イワナの塩焼き 頭から尾まで完璧な美味さ
イワナの塩焼き 頭から尾まで完璧な美味さ

こんな塩焼き、食べたことがない。
なんだろう、この、人生ン10年無駄にした感は。
じっくり炙った身は、骨まで柔らかく、得も言われぬ香ばしさが漂う。
それでいて身はパサつかず、しっかりとした食べ応えを維持したまま、しっとりと旨味が溢れ出す。
どうしたらこんな風に焼くことができるのか?
ご主人、あなたは何と戦っているのですか?

酢の物 ただものではない
酢の物 湯むきトマト、菊の花の下のつるりとした食感

 

ただの酢の物と思った。
菊の花、丁寧に湯むきされたミニトマトの下に、つるりとした食感のアレが潜んでいた。
地の蓴菜だ。
舌の上でプルプル踊り、次の瞬間つるりと喉の奥に滑り込む。
口の中のちょっとした遊びが愉しい。

自家製の切りたんぽも素晴らしかった。
表面がきつね色で、お焦げの香りと出汁の香りが渾然となって鼻孔を通り過ぎる。思わず日本CHACHACHAだ。

その他、自家製いぶりがっこ、自家製浅漬け、近くで採って来た筍の煮しめ。
地のものに加え、自分たちで採ってきた山菜や野菜に、手作りのこだわり切りたんぽ。

煮くずれしないきりたんぽって凄い お焦げが香ばしい
煮くずれしないきりたんぽって凄い お焦げが香ばしい
脇役然とした炊き出しも、よく見ると細かな心配り
脇役然とした炊き出しも、よく見ると細かな心配り

確かに素材の良さも光るけど、素晴らしいのは料理人であるご主人の腕。
天ぷらの揚げ方なんか、神レベルと言っても過言じゃないが、何より感心したのが、味付け・塩加減だ。
一見、ざっくりとした田舎料理のように見えるが、一品一品が、これ以上でも、これ以下でもあり得ないバランスで、丁寧に味付けされている。
ぶっきらぼうのようで、隅々まで、神経の行き届いた仕事ぶり。
見栄えだけは素晴らしい、料理ごっこが跋扈する世界とは無縁の清々しさに、すっかり心奪われた。

「ヤツは大変なものを盗んで行きました。」

今は亡き、納谷五郎の声が聞こえてくるようだ。
トレビの泉でアンコと叫びたい。

いいじゃないですかゆぽぽ山荘。

角館を撮る たった1時間で?

さくらぎで蕎麦をいただいた後、1時間ほど、角館らしさを撮り歩くことにする。
そう、角館らしさ。
最初はそのつもりだった。

とある店の土台 やけにアートしている
とある店 やけにアートしている土台が美しい
とある店の軒先の大樹 影が美しい
とある店の軒先の大樹 木肌に落ちる影が美しい
掘割に落ちる影が美しい
陰と陽の対比が美しい
板塀に映る光と影が美しい
板塀を照らす木漏れ日と影が美しい
古いのか新しいのか分からないが美しい
なんだか分からないが美しい

結局、「角館らしい風景」は何一つ撮らず、ひたすら影を追いかけて終わった。
心がそう命じたから仕方がない。
そして、一番好きな写真はこれだ。

ボロボロの消火栓に共感する 老兵は死なず
ボロボロの消火栓が美しい

角館である必要はあったのだろうか?
もちろんあったと思う。
角館だからこそ撮れた写真なのだ。
たぶん。

そして角館へ

マックスバリューで飲料と3日分のメガシャキを購入。
駐車場で、目的の蕎麦屋までのナビゲーションを設定したのだが、ここで問題発生。
車載ナビに目的地をセット後、Googleマップで当該店のナビをセットしようとしたら、スマホが「本日休業の可能性」と喋りよった。
ホンマですか?
食べログで確認したところ、確かに日曜定休とある。
直ちに目標変更。
さっくり調べて、そば処「さくらぎ」に決定する。
そして、ナビを再セット。
小坂を出たのは10時。
予定の1時間オーバーで、角館へ向かった。
車載ナビの目的地変更を忘れたまま…。

褐色に濁る宝仙湖
褐色に濁る宝仙湖 記録的な大雨の影響 角館まであと数十分
蒼い空に浮かぶ雲 稲穂の絨毯に車
緑の稲穂+青い空+白い雲=晩夏という公式
緑の稲穂+青い空+白い雲=晩夏という公式2
緑の稲穂+青い空+白い雲=晩夏という公式2

田沢湖まであと少しというところで、素晴らしい稲穂の海を発見。
思わず車を停めて、風景を撮りまくる。

稲はすっかり実り、じき頭を垂れ始めることだろう。
空の青が、碧に変わりつつある予感。
風が吹くたび稲穂がゆれ、雲が流れ、影が走り去る。

夏が終わろうとしている。

 紆余曲折の到着

車載ナビとGoggleマップのナビゲーションが違う場合は、Google先生を優先するというのが、この夏の経験則だったが、その違いは、目的に近づくほど収束するのが常だ。
目的に近づけば近づくほど、結果が乖離していくのは、どう考えてもおかしい。
Google先生は基本的に正しい。
だとしたら…。
そのことに気づいたのは、角館市内を2kmほど右往左往したあとだった。
車載ナビの目的地変更のし忘れに、ようやく思い至ったのだ。

晩夏 角館の街角 民家の軒先
角館の街角 民家の軒先 暑い とても暑い

やっと角館に着いたと思ったら

それにしても角館は暑い。
さすが小京都。
クソ暑さまで似たのか。
駐車場に車を止め、外に出るや、汗が吹き出した。

炎天下の中、行列と来た。

「さくらぎ」にたどり着いたのは13時30分頃。
予定を1時間以上オーバーしていた。
繁盛店だったとしても、その時間帯なら客波も引いているだろう。
そう思い、気を取り直したワタシの目に飛び込んで来たのは、まさかの行列だった…。
店を変えるという選択肢も浮かんだが、さほど待つこともなかろうと、行列に並ぶことに。
そして待つこと20分ほど。
予想以上の行列待ちに、汗だく&ヘロヘロのワタシだった。

しまった、店選び失敗か?

「さくらぎ」の外観
「さくらぎ」の外観 中は満席 外は炎天下

仕方なく汗だくで店内に入ったものの、スタッフが一向に現れない。
カウンター4席、2人掛×2、四人掛け×1、6人掛け×1の狭い店内はフル回転。
この繁盛ぶりを支えているのは、どうやら厨房の男性と、ホールの女性だけ。人気店なんだろうが、明らかにキャパを超えている。
一抹の不安=森彦の悪夢の再来に怯えつつ、4人がけカウンターの左端の席に腰を落としたワタシに、さらなる仕打ちが。

SMOKING  GETS IN MY EYES

PCを開き、キーを叩き始めて数分、仰天の事態が発生する。
右端に陣取る、常連ぽいリラックスオヤジがタバコを吸い始めたのだ。
しかも煙のヤツ、全部こちらに向かってくる。
最悪だ。
席変えてもらおうか。
客変えてもらおうか。
人生変えてもらおうか。
などと思ったのだが、ワタシの後ろにあるファン(扇風機)の首振りを止め、タバコオヤジに照準を定めたところ、面白いほど煙が来なくなったので良しとした。
OYAJI STRIKES BACK AT OYAJIだ。

ようやく蕎麦にありつく

などという紆余曲折を経て、ようやく蕎麦の感想に至る。
掴みは最悪だったが、さて、挽回はなるのか「さくらぎ」。
さくらぎといえば「はなみち」だよなぁ、やっぱり。

さくらぎの二八蕎麦 750円
さくらぎの二八蕎麦 750円

昨日の「一力」ほどじゃないが、コシはかなりある。
若干のもっさり感は蕎麦粉八割だからか。
ツユは塩味薄めというか、出汁がほどよく利かし、醤油を控えめにした、いわゆる今風の味付け。
出汁の旨味と塩分のほどよいバランスに「センス」を感じる。
ワタシ的には、「一力」の田舎臭さが好きだが、「さくらぎ」が目指しているところも嫌いじゃない。
付け合わせはナスの田楽とキュウリの浅漬け。
浅漬けが浅過ぎてほとんど塩味を感じなかったが、これはこれで美味い。

鮎の天ぷら 600円
鮎の天ぷら 600円

 

鮎の天ぷらは、骨せんべいが抜群に美味かった。
実に香ばしく、カリカリ、サクサクの食感も楽しい。
肝心の身だが…普通に美味しいとしか言いようないんだな。
あと、ししとうの素揚げも美味しかった。
夏野菜大好きだから。
これで600円は悪くない。
欲をいえば、面がししとうってのはどうかと思う。
鮎が分からず、思わず「鮎どこですか?」と聞きそうになった。
鮎の天ぷらなら、面はやっぱり鮎の天ぷらだろう。

さくらぎの蕎麦湯
トイレから戻ると蕎麦湯が置いてあった やっぱり〆はこれ

最後に蕎麦湯が出たのは嬉しい誤算。
この、超てんてこ舞いぶりじゃ無理だろうと思っていただけに、かなり嬉しい。
残ったツユを美味しくいただくことができた。
最初不安だったが、一生懸命な接客に好感を持った。
味も客あしらいもいい感じに進んでほしい。
総じて「さくらぎ」は良い選択だったと思う。
喫煙客さえいなければ「おすすめの店」だ。

秋田小旅行2日目は快晴で始まった

早朝に起床。
晴れ渡る空。
随分と久しぶりなような気がする。
さっそくランニング姿に着替え外に出たのだが…あまりの涼しさ、というか、寒さに部屋に戻る。
夏はもう終わり始めていた。
食事前に近所を撮り歩くことにする。

夢の中に出てきそうなバス停
夢の中に出てきそうなバス停
朝日を浴びる豪奢な洋館
豪奢な洋館が鎮座ましましていた これが鉱山事務所
ほぉー へぇー という声が聞こえてきそうな銅像
ほぉー へぇー という声が聞こえてきそうな銅像
豪奢な洋館を見て感嘆する老夫婦
豪奢な洋館を見て感嘆する老夫婦 というストーリー
天使館と二体の銅像 どちらも天使
天使館と二体の銅像 どちらも天使
廃線の踏切
廃線の踏切 過ぎ去りし日の名残
ホテルの朝食
ホテルの朝食 スクランブルエッグが超絶美味
オクラとモロヘイヤ ねばねばDUOがとっても夏
オクラとモロヘイヤ ねばねばDUOがとっても夏

時間があれば、もう少し滞在したかった。
朝食を済ませたら、角館に向かうことにしよう。

廃線の町

弘前から小坂へ。
北海道では山道クラスの国道というか酷道。
いまいち信頼にかける車載カーナビ。
その道程は予想の埒外だったが、なんとか予定時刻に到着、今に至る。

小坂は鉱山の町。
また、廃線となった鉄道施設をテーマパークとして活用している町である。
興味が惹かれないでもないが、私としては廃線となった線路跡以外、あまり興味がわかない。
というわけで、到着早々、廃線跡を訪ねて歩いた。

夕暮れ時 朽ち果ててゆくレールに陽が当たる
夕暮れ時 朽ち果ててゆくレールに陽が当たる
夕暮れ時も間近な廃線跡と青い空
夕暮れ時も間近な廃線跡 夏もそろそろ終わりだ
晩夏 蔦絡まる
生きていた証という幻を見た 空が碧い

標識乱立のバス停 鉄路が廃れた理由もわかる

標識乱立のバス停
標識乱立のバス停 鉄路が廃れた理由もわかる

マックスなバリューの夕飯

撮り歩くうち、あっという間に時間は過ぎていた。
夕飯をどうするか決めなくてはいけない。
近くのホルモン焼きの店が良さげだが、その前にちょっと地元のスーパーをのぞいて見ることにする。

マックスバリュー小坂店
マックスバリューなマックスバリュー 看板に偽りなし

どこにあっても変わらない店構え。
ローカル色など皆無な店舗に入るや、まずは惣菜コーナーに赴いたのだが….。

この日の夕食 MAXバリューの、バリューMAXな夕食
この日の夕食 MAXバリューの、バリューMAXな夕食

結局、マックスバリューで夕飯を揃えてしまった。
ビール込みで千円ほど。
しかも美味い。
特に煮物が秀逸だった。
マックバリュー侮りがたし。

三泊四日の秋田小旅行。
恙なく、そして楽しく、初日が終わりを告げようとしている。

幕間は津軽の蕎麦で

幕間は津軽の蕎麦で

昼食は当初の予定(ラーメン)を変更し、地元民に愛されているであろう蕎麦屋を訪ねることに。ヘビーになりすぎた朝食の影響だが、割り箸を忘れたことがピタゴラスイッチ的に招いた、割としょーもない事情だったりする。
ともあれ、「一力」を目指し車を走らせた。

余談だが、車載カーナビとGoogleナビ、両方同時に使ってみて分かったのだが、どうもGoogle先生の進化っぷりがパない気がするというか、明らかに車載ナビより優秀だと思うシーンが何度かあった。詳しくは別の機会で語ることにするが、車載ナビとGoogleが違う指示をした場合、これからはGoogleに従う方がベターじゃないかと思う。というわけで、明日、検証してみよう。

「一力」の門構え なかなか風格
「一力」の門構え なかなかの風格
ほぼ満席の「一力」店内の様子
13時を回ってなお、客で溢れる店内

地元民で溢れる蕎麦屋、その理由に軽く驚き、そして納得する

訪れたのは13時頃だったが、四人掛けの卓が7組と座敷が、ほぼ満席。
おそらくだが、観光客はいない。
ちょっと古ぼけた店内を埋める、大勢の地元の人たちが、「一力」のステータスを語っているような気がした。

冷やしたぬき750円

店員というか、お手伝い風の若い女性に注文を告げ、待つこと数分でサーブ。これだけ混んでいるのに素早い。

第一印象は「盛りが少ない」
それと、意外と言ったら失礼だが、なかなかの「上品さ」。

「一力」の冷やしたぬき なんというか「上品」
「一力」の冷やしたぬき なんというか「上品」

天かす、わかめ、かまぼこ、卵焼き、貝割れ大根、干し椎茸の煮物、別添えのネギという構成。
干ししいたけの、甘辛いツユの染み具合がいい。
さほど甘くない卵焼きもいい。
旨味は驚くほど控えめ。
ツユは甘さが少なく、塩辛さが前面に強く出ている。
今時珍しい?

蕎麦は細めで腰が強い。「更科」に近い?
噛み応えのある弾力が心地よい。
細麺だけに、やや辛めのツユがよく絡まり、総じて塩っぱい。
ガツンと出汁を効かせているタイプじゃないので、塩辛さが余計に際立っているのだろう。

食べ進むにつれ変わる印象

正直、「なんだこれ」な第一印象だったが、食べ進むにつれ、これでいいのだと思い始める。
素朴というかシンプル。
蕎麦を飾りすぎず、蕎麦の旨味を味わうためだけのツユ。
それが昔から愛され続けてきた理由なんだろう。
頑固というか、流行には脇目も振らず、黙々と先人を継承する。
それが東北という土地だと思う。
だから、東北が好きなんだろうと思う。

旅のファーストステージ 岩木山

三泊四日秋田小旅行の初日。
旅というステージの、上々の初演だったと思う。

アプローチも悪くなかったが、最高の盛り上がりは何と言っても岩木山の登場だろう。
キャスト、シナリオ、セット、そして運。
完璧ではなかったが、期待のほぼすべてに応えてくれた稀有な舞台だった。
天候に恵まれなかった昨年のリベンジも果たし、岩木山が好きだった父の心に、やっと触れることができたような気もする。

スロープの先の岩木山と愛車
スロープの先のシルエットに魅入る 上々のアプローチ
あぜ道の先に広がる青空と岩木山
稲穂の海を割り、岩木山と青空に向かい、あぜ道が続いていた
岩木山登山道のゴールと登山客と眼下の絶景
急峻な登山道を、続々と登山客が登ってくる
岩木山のリフトから見下ろす麓
7合目からリフトで9合目を目指す
雲が切れ岩木山山頂が姿を現した
雲が切れ岩木山山頂が姿を現した
山頂に向かい手を振る女性
たぶん山頂にいる誰かに手を振る女性
山頂を描く男性
黙々と描き続けていた男性
下りのリフトから見下ろす山麓
下りのリフトから見下ろす山麓 傾斜のきつさが分かる
自分の足元を撮ってみる
けっこうドキドキ 絶叫マシン系が苦手な人には無理かも知れない
車とともに山麓を見下ろす
車とともに山麓を見下ろす トップ・オブ・ザ・ワールドなひととき