えーと、きょうは日曜日だったな。
ヨーロッパじゃ休みの店が多い。
などと考えながら起床。
7時半を過ぎたが、それにしても空が暗い。
窓を開けると、少しだけ空気がひんやりしていた。
もう10月だしな。
ともあれ、まずは朝食。
なかなか減らない食材もこれで最後だ。
毎日、同じメニューじゃさすがに飽きるし。
今日から外食を増やすことにしよう。
などと考えつつ、残りもので簡単に済ます。
今日はどうする?
さしあたってはランチをどうするか。
ミラノ風カツレツの店にでも行くか。
それで昼からワインってのも悪くないな。
そのあとトラムに乗って、気が向い場所で降りて、ぶらぶら歩きながら写真を撮って、適当なカフェで休んで、気が向けばブログアップでもしようか。
などと考えてる間にも時間は過ぎて行く。
なんだかんだで10時を回ってしまった。
まずは街に出て、ぶらつきながらアイデアを考えるとしょう。
などと言ってる間にも時間は過ぎて行く。
身繕いに食器洗い、筋トレとストレッチ。
なんだかんだ済ませていたら、すっかりと遅くなってしまった。
結局、アパートを出たのは11時過ぎ。
もう昼じゃん…まあ、いいか。
薄手の上着をコーデュロイジャケットに変え、気温がめっきり下がり始めたミラノの街へ繰り出した。
ランチはトラムに乗りながら考えよう
カフェでじっくりプランを練るという選択肢もあったが、先日乗った9番線トラムのルートがどうにも気になって仕方がない。
なので、トラムに乗りながらプランを立てることにする。
まあ、さしあたってはランチだな。
というわけで、まずは中央駅のTabacchi(タバッキ)に向かう。
地下のタバッキ(以下地下タバ)はバリ混みのことが多いので、今回はプラットフォーム階のタバッキで一日乗車券を購入することにした。
One day ticket,please.
地下タバ同様愛想のないオバチャンに、地下タバ同様、英語で「One day ticket,please.」と伝え、5ユーロ50セントを渡す。
1日乗車券は4.5ユーロ。
ちょうど1ユーロおつりが来る計算だ。
オバチャンが「One day ticket?」と聞き返すので「Yes,one day ticket.」と返す。
OK、ノープロブレムだ。
チケットと釣り銭4ユーロをオバチャンの仏頂面とともに受け取り、9番線のトラムストップに向かう。
さあ、何を食べる?
どの店にする?
どういうルートでたどり着く?
そのあとどうする?
実は何かがおかしかったのだが、頭の中はすでに今日のプラン、ランチのことでいっぱい。
そんな状態なものだから気づく由もない。
スイスの教訓はまったく生かされていない、まったく。
結局、おかしな事が何か、ちっとも気づく事なくトラムに乗車する、ハッピーなワタシであった。
9番線に乗って
9番線のトラムは最新型の連接車。
いわゆるノンステップ車両で、9番線、7番線に使われている。
その鮮やかなターコイズブルーのクロスシートに座るや、スマホを取り出し、先ほどチェックしておいたランチ情報にアクセスする。
余談だが、9番線に旧型車両は走っていない。
ようやく分かったのだが、ミラノの路面電車は、どうやらラインによって使う車両が決まっている。
逆に言えば、車両を見ると、そこが何番線なのか、ある程度わかるということだ。
ある程度というのは、33番線、5番線、1番線のように、まったく同じボギー車を使っている路線もあるから。
ミラノのトラムは、とにかく路線が複雑で、地図にない路線(廃線もしくは非営業路線)まで存在する。
とてもじゃないが、滞在中に全線を辿ることはもちろん、全タイプ車両に乗ることすら無理かもしれない。
いや、無理だろう。
ランチはミラノ風でいこう
ともあれ、さしあたってはランチだ。
食べるものは大体決まった。
ミラノ風カツレツ、ミラノ風リゾットのいずれか。
ミラノ風リゾットは、店によってはオーソブッコとのセットの場合があるようだ。
候補の店をピックアップし、日曜休業の店を除外する。
このフィルタリングで、けっこうな店が脱落。
仕方がない。
ここはミラノでイタリアでヨーロッパだから。
近年、日曜営業の店も増え続けているようだが、当然のようにお休みする店も少なくない。
路面電車だから、シャッターを閉めた店がよく分かる。
みんな休んでやがるまったく。
リストランテ・サバティーニに決める
路面電車に乗りながらスマホで店選び。
いくつかの候補の中から、日曜営業かつ評判良さげかつ9番線電停から近い店、リストランテ・サバティーニをチョイス。
ちょうど、これから停まるP.ta Venezia電停から、徒歩数百メートルほどという偶然。
これは行けということだな。
というわけでリストランテ・サバティーニへ向かう。
このレストランの詳しい感想・食レポについては、あとでアップの予定だが、美味しいと思うが、コスパが悪すぎるという印象。
無愛想では決してないが、なぜだか、あまりフレンドリーな感じもしないし。
フィレンツェでの印象が良すぎたんだろうか。
コペルト(写真手前のパンとグリッシーニ)もひどい。
無料じゃないこと、一切れでも手をつけると1皿全額取られることは知っていた。
知ってはいましたよ。
だからって、パサパサに乾燥したパン一切れに3ユーロ?
これ全部で3ユーロってのもひどいが、一番小さい1片が3ユーロ、日本円で400円弱だと?
せいぜい2ユーロでしょ、美味しければ。
1ユーロだって払いたくないがルールはルール。
仕方がないと分かっているが、どうにも腹の虫がおさまらない。
腹はパンクしそうだが、頭もパンクしそうだ。
美味しいと思うけど、これでトータル4000円弱の内容とは。
ぜんぜん納得できませんサバティーニ。
2度目ないでしょうフォーエバー。
Ristorante Sabatini
http://www.ristorantesabatini.com/
ピザでリベンジ
昼飯で失敗したので、晩飯は近所のピザ屋Pizza Bigへ。
口コミも悪くないが、なにより、いつも満席なのをこの目で見ているので、期待が持てる。
開店が19時とちょっと遅めだが、その頃には腹も腹の虫も収まっているだろうし、ちょうど良い。
というわけで、19時過ぎ訪問。
種類が多すぎて迷うところだが、ここは定番のマルガリータを注文。
ビールを飲みながら待つこと数分、現れたのは巨大な円盤だった。
やばい。
40cm…はないか、でも30cmはゆうに超えている。
これ、どう考えても2人分だろ。
と思ったが、隣のテーブルの、上品そうなご婦人も同じサイズを食べている。
嘘だろ。
食えるかな?
と不安を抱きつつナイフで一切れ(イタリア人はナイフとフォークで食べる。手づかみで食べる人をみたことがない)。
あれ?
なんという生地の薄さ。
なのに、なんというモチモチ感。
焦げたところの、なんというカリカリ感と香ばしさ。
それと、チーズとトマトソースの美味さ。
見た目よりずっと軽やかで、腹にズシンとこない。
これはいけるかも。
ナイフでカット、フォークで口に、ビールでフィニッシュ。
結局、このリズムでペロっといっちゃいました。
これで11ユーロ、つまり1500円くらい?
う〜ん、やっぱり安いとは思えない。
でも、これ為替レートの問題で、ユーロで考えるとちょうど1000円くらいの感覚なんだよな多分。
まあ、サバティーニに比べるとずっとマシか。
スタッフの感じもすごく良かったし。
そういえば、ミラノでフレンドリーな雰囲気を感じたのは、この店が初めてかもしれない。
イタリアに来たという実感を、少しだけ味わうことができた。
ご馳走さまでした。
また来ようかな?