秋田から能代へ
秋田市中心部の「寛文五年堂秋田店」から、今宵の宿「民宿十三夜」へ向かう。
その時点で14時。
チェックインが16時だから、ちょっと早めに着くかも知れない。
念のために電話を入れることにする。
「すみません、ちょっと早めにチェックインできますか?」
「高速使うんですか?」
「いえ、一般道です。」
「それならちょうどいい頃に着くと思います。」
などとやりとり。
能代って、そんなに遠かったけ?
まあ、16時前到着は楽勝さ、
などと、お気楽に考えていたのだが。
能代は遠かったよ、山王高校。
1時間オーバーで今宵の宿へ
甘かった。
羊羹に蜂蜜かけて砂糖をまぶしたくらいに甘かった。
距離はさほどではないのだが、とにかく交差点が多い。そもそも車の流れが遅い。
相変わらず車載ナビとGoogleナビは不仲だが、最後は一致するわけだし、Google先生一択で進むことにしたのだが、なんだかルートがマニアックすぎる。
抜け道・裏道・農道だらけ。
これ考えたやつ、絶対面白がってやってるだろう。
割と好きだけど、そういうの。
というわけで、可能な限り農道を進み。マックスバリュー能代北店に到着したのが16時。
ちょこっと買い物をして、そこから宿まで20分。
結局のところ、予定のおよそ1時間オーバーの到着となった。
1日二組だけの宿
到着早々感じたのは「十三夜」のロケーションとアコモデーションの「素晴らしさ」。
なんだかぶっ飛んでいる。
こんな場所、こんな建物で、よくぞ民宿経営を思いついたものだ。
周囲は田んぼ。
商店はない。
人影もない。
鳥が高らかにさえずりまくってる。
外観は普通に古びた民家だ。
どっしりしているが、古民家でございます、というほどの風格ではない。
かといって、頑張って設定しました、みたい妙なデザイン臭さもない。
そこ、少しはチカラ入れてみようよ、みたいな残念さがないわけでもないが、肩に力が入っていないのは悪いことじゃない…よね?
などと思いつつ、建物の中に足を踏み入れたのだが…、
う〜ん、やっぱり、古さを狙っているのか、ただ古いのか良く分からない。
良く分からないが、この緩さ、居心地がいいことだけは確かなようだ。
好きか嫌いかで言えば好き、それもかなり
最初こそ、ちぐはぐさに戸惑ったが、正直、こんな雰囲気嫌いじゃない。
いや、リラックスというか、全身のチカラが抜けていく感じは相当にいい。
それに、実際のところ、宿としての機能も悪くない。
1日二組限定ということで、民宿でありながら、バス・トイレが専用。
共用だが、大きな冷蔵庫が使える。
部屋は広く、無線LANも完備。
電源も十分。
OAタップを置いている宿なんて他に知らない。
なんだか、民家の一室を借りて暮らしている感じで心地よい。
田んぼは平坦なので、ランニングにも、もってこいだし。
うん、良い宿をチョイスしたと思う。
お値段以上それ以上の夕食
某ニトリ家具のキャッチは絶対信じないワタシだが、十三夜の食事はそれ以上の内容だった。
この料金で?大丈夫ですか?いいんですか?
などと思っても口にすることなく、食事を口にするのだが…。
失礼、夕飯ではなく夕餉と呼びべきでした。
写真を撮るのを忘れたが、このほかにもポークソテーが出てきた。
結構なボリュームだが、なにより味が良かった。
魅せるための料理ではなく、日々食べ続けるための料理、つまり家庭料理のまっとうな継承。
とはいえ、ひとつひとつけっこう手が込んでいる。
しつこいようですが、この宿泊料でこの内容。
本当にいいんですか?
お値段以上とかいっている某ニトリ家具に、十三夜の爪の垢を煎じて飲ませてあげたい。
今宵の酒がすすむこと
結局、食事をしながらビールもすすみ、女将さんとおしゃべりを楽しみ時間をすごしてしまう。
今宵のブログアップはお休みとしよう。