超お得なランチがあると聞いて、銀行の帰り「ハナレィムーンWind」に立ち寄った。
事前のチェックでは、コスパ抜群の日替わりランチ550円なるものがあるらしく、内容もけっこうイケていた。
ただ、ヒットする記事のタイムスタンプが古いモノばかりってのが気がかり。
これ、普通ならすでに閉店しているパターンである。
ここ1年でフィルタリングしたところ、どうやら営業はしているようだが、具体的なメニューや価格が出てこない。
う~ん…これはちょっとアヤシイ。
そう思いつつも、550円の魅力には抗えず、ハナレィムーンWindを訪ねたのであった。
第一印象→超わかりづらい!
まず、店の所在が分かりづらい。
地元も地元の超絶地元なのに迷うってなんなの?
あと、店の外観が分かりづらい…というかこれ、店じゃないし。
そして入口が分かりづらい。
いや、ほかに入口がないので、そこを進むほか選択肢はないのだが。
仄暗いエントランスの奥に電飾があるでもなく、ほんとうにここでいいのかという一抹の不安に駆られつつ、ダンジョンの奥を目指すことになる。
不安だ。
昼なお暗い玄関の奥に、飲食店とは思えない入口が待ち構えていた。
光の差し込まないことと言ったら渡島総合振興局の食堂レベル。
と言っても分からないだろうが、樹海に紛れ込んだろ思えば良い。
ビジュアルは上の画像のとおり。
ここでUターンしても不思議ではない。
分かりづらさを事前に知っていたからホイホイ進んでいるが、そうでなければ絶対躊躇っているところだ。
ダンジョンかよ。
店内の第一印象→超狭い
中に入って、まず目に飛び込んで来たのは、得体の知れないグッズの数々。
ディスプレイなのか商品なのか単なる物置きなのか良く分からない。
レトロと言えばレトロだが、テーマに沿ってコーディネートしているようにも見えない。
どこか、置き場所に困ってます的なとりあえず感さえ漂う。
そして、次に目にするのが、超絶的狭さのテーブル配置。
4人掛けテーブル3つと、2人掛けの丸テーブル1つが、本来必要とされるだろう、およそ半分のスペースに押し込まれている。
この割り切りというか諦観というか、仕方なさテイストがスゴイ。
要素一つ一つを切り撮れば、それなりに映えるのだが…。
メニューを渡され告げられた衝撃
店の雰囲気と超狭い席に戸惑いながら、渡されたメニューを眺める。
テーブルにメニューを常設していない理由を訝しみんだものの、すぐにその理由を知った。
いろいろメニューにあるけど、ほとんど作ってないらしい。
ショックだ。
ファーストインパクトは日替わりメニューがアウトなこと。
(値段は600円になっていた)
セカンドインパクトは、ランチパスポート(以下♪パス)に特化しすぎてて、通常メニューがほほぼ全滅なこと。
サードインパクトは、提供可能なメニューが2つしかなく、かつ高いこと。
この衝撃は人類補完計画が必要なレベルだな。
そんな落胆を金輪際顔に出すことなく注文を出せたのは、たぶん近頃、ワタシがいろいろ諦めているからだろう。
そして食事を所望する
実は、500円という超ハイコスパでランチを、しかもゴージャスなステーキ定食&食後のコーヒーを提供しているのだが、それはランパス限定。
1000円ちょっと払ってランパス買えばいいのだが、そうそう外メシするわけでもないので、まったく食指が動かない。
隣席で美味しそうにランパス限定メニューを食べてる奥さんたちを横目に、渡されたメニューを眺める。
さて、オーダー可能な通常メニューと言えば、焼きカレーとハナグラなんとかの2つだけ。
値段も普通。
お得感は皆無である。
う~ん…たまにはこんなこともあるさと、メニューを眺める。
どうやらハナグラ、ライスとスパゲッティがあるらしい。
というか、そもそもいったいハナグラってなんだ?
まあ、食べて考えればいいか。
などと達観しつつハナグラなんとかを注文したのだが、これが失敗だった。
グラってグラタンなのね
そいつが出てきた瞬間の落胆を数年は忘れないだろう。
え、グラタン!というかドリア?
ぜんぜん予想と違っていた。
もっと、こう、カフェっぽく、ワンプレートランチなんか期待していたのだが、あまりオシャレじゃない。それ以前に、そもそもグラタンってやつがそれほど好きなわけでもないし。
内容を聞いておけば良かった、カレーにしておけば良かった。
と思っても手遅れだし腹減ってるし。まずは頂くことにする。
マグマの如きホワイトソースとチーズ
さて、ハナグラなんとかだが、第一印象は「メチャクチャ熱い。」
それでも、焦げたチーズ&ホワイトソースの香ばしさに刺激された食欲が、マグマとの戦いを推し進める。
さあ、どんな味で愉しませてくれるのか?
と期待したのだが…残念すぎる内容だった。
詳細は臥せるが、
とにかく味がしない!
なんだろうこれ、減塩食だろうか。
というかチーズ以外に塩味が皆無だ。
おかげでサラダのドレッシングが異様に美味しい。
塩が無性に欲しくなったが、テーブルには塩を含め,一切の調味料がない。
マイ塩持ってくれば良かった(夏は熱中症対策に携行している)。
かといって、店に塩を所望するのは何かがチガウような気がしてならない。
頼んだら負けだ。
心がそう告げていたような気がする。
結局、塩なし味なしで、マグマの如きドリアと戦い続けたのだが、食べ終えたときの安堵感は充足感とはほど遠く、あえて言えば、いやいや引き受けたやっかいな仕事をようやく片付けた気分に近い。
ランパス買って、また来るか?
いや、それはあるまい。
たぶんこの店は一期一会。
これが最初で最後だろう。
こんな出会いもまた悪くない。
食事はハズレだったが、それ以外は決して悪い店じゃないし。
パンケーキメニューに目を奪われていたワタシがいたようだが、まあ、甘味との出会い別腹だし。
気が付いたらフラッと再訪している自分がいても不思議でもあるまい。
最後に、本日一番美味しかった品を…。